green&purple似合わない色の服を着てみた。
きっかけは、マントだった。
パプニカの城の長い廊下を、ポップは歩いていた。
両側にいくつかのドアが並んでいる。
その中の一つをノックした。が、返事がない。
「おーい、ヒュンケル」
「いねえのか…?開けるぞ」
鍵は開いていた。しかし、ヒュンケルの姿はない。
レオナから、午後の会議の場所が変更になったことを知らせるよう頼まれて来たのだ。この更衣室兼休憩室にいるはずだったのだが。
部屋を見回すと、フックにヒュンケルの白いマントがひっかかっているのが見えた。ソファの上には、いつも着ている紫の布の服が几帳面にたたんで置かれている。すでに着替えてから出て行ったということだろうか。
「まぁ、マントがあるってことは、そのうち戻ってくるだろ。待たせてもらうとすっか」
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