ふと目が覚めると見慣れぬ景色が目に入った。
俺の自室とは違う、木質の板張りの天井に昔ながらの照明。
ぼうっとした視界の中、思考を巡らせる。
そうだ、清澄の家に泊まっていたんだった。
隣には彼が小さな寝息を立てていた。
清澄が寝てるってことはまだ早い時間なのかな。
布団を手繰り寄せようと手を伸ばすと、なぜか自分の素肌に触れた。
不意に昨晩の情事を思い出す。
脱いだまま寝ちゃったんだ、俺達。
いつも早起きな清澄が起きていないのはそういうことなのかもしれない。
やっぱ、負荷かかるのは清澄の方だもんな…
目が冴えてきてしまったので隣で眠る清澄の横顔を眺めることにした。
穏やかな瞳は伏せられ睫毛で縁取られている。
白い肌に深緑の髪がさらりと落ちて寄り添って
いた。
キレイだな…
静かに眠る恋人に思わず見とれてしまう。
我慢できなくなって、俺は軽く閉じられた薄い唇に口づけを落とした。
清澄が起きませんように!
そう願って、俺はもう一度布団に潜り込んだ。
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