ぐっと奥に腰を押し付けて、己の欲を清澄の中に吐き出す。どくん、どくんと身体が跳ねて、脱力し倒れ込みながらも腕の中にいる愛しい存在をぎゅっと抱き締める。同時に果てた清澄はすっかり蕩けてしまって、金糸雀の色をした瞳を潤ませながらピントの合わない目を懸命に合わせようとしていた。
「きよすみ、大好きだよ」
「……わたしも、です」
幸せそうに微笑んで、すっと清澄の瞳が閉じる。長い睫毛が縁取られたそこにひとつキスをして、俺は大きく溜息をついた。
ああ、またやってしまった。
限界を迎えた恋人が意識を飛ばしてしまうのは珍しいことではなくて、そのたびに俺は無理をさせてしまったと反省会をすることになる。こうして愛を確かめ合うとき、毎度優しく大事にしなければと固く心に誓うのだが、いざ行為が始まってしまうと己の手で少しずつ拓かれていく彼の身体が健気で可愛いらしく、つい我を失って求めてしまうのだ。それも、俺の場合は一度や二度で済まない。誰かと比較したことはないけれど他人より……少なくとも清澄より性欲の強い俺はいつもこうして彼を抱き潰してしまう。
ずるり、と楔を引き抜く。熱いもので満たされたゴムを縛ってゴミ袋に放り込むと、用意していたタオルで彼の身体を清める。ついでに自分の身体も軽く拭いて、清澄が体を冷やさないよう布団をきちんと掛けてやる。ごめんな、清澄。心の中で何度も謝罪しながら、俺は再び擡げてしまった自身を慰めるべくお手洗いへと向かうのだった。
2022/5/12