🍱番外編 きれいな歌を歌う奴がいた。
高校を卒業した俺は腕っぷしの強さを買われ、この組織に所属した。ごく普通の流通を取り扱う企業だが、それは表の顔で。裏では色々と表沙汰にできないことをやっている。まあそれも悪どい商法をしている企業に対してのみなのだが、胸を張って堂々と言えるものではないことは確かだ。
まあそんなことをしていると当たり前のように恨みは買うもので。社員を守るために護衛兼雑用として雇われているのが俺みたいな奴だ。
護衛の仕事は短期間だったり長期間だったり、配属先に気に入られれば専属となることもある。俺は目つきの悪さや愛想のなさから怖がられたり、護衛対象が変なやつだったときはちょっとビビらせて脅かせてやったりと色々あり短期間の護衛しか務まったことがなかった。
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