Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    GSでじーえすと読む

    ぽいぴくの運用を開始しました。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💕 👍
    POIPOI 21

    ジュナカルと手羽先とえっちな唇
    多分現代パロです
    新CMのカルナさんがめっっっちゃ美しくて狂いそう……!

    #ジュナカル
    junacar

    Kiss me, Kiss you キスしたい……。
     薄い唇から覗く紅い舌が、指先に付いた鶏の脂とタレを舐め取った。
     藤丸に教えてもらった居酒屋で、アルジュナとカルナは食事をしていた。
     アルジュナの正面に座るカルナは、両手が脂で汚れるのも厭わず手羽先のから揚げに齧り付く。パリパリに揚げてスパイスの効いた甘辛いタレを絡めた、この店オススメの一品だ。当然、ビールとの相性は最高であり、追い唐辛子をしても実に美味い。
     この居酒屋は鶏料理が充実しており、手羽先餃子や焼き鳥各種、特製味玉をも堪能した中で、カルナは手羽先のから揚げが気に入ったようだ。二皿目を注文して、全部食べても良いというアルジュナのお言葉に甘えてもりもりと手羽先のから揚げを食べている。
     じっ、と。熱々のうちにと、手羽先のから揚げに集中しているカルナを肴にアルジュナは清酒を一口飲んだ。
     ペロリ。カルナの舌が唇に付いたタレと白ゴマを舐め取り、汚れた指先に吸い付いた。

    『……キスしたい』

     チュっと、手羽先のタレと脂に吸い付いたカルナの唇に、キスしたいと思った。
     ケアという行動に無頓着なはずなのに、カルナの唇はいつも柔らかく瑞々しい。ブランド物のグロスをPRする蠱惑的な唇をした女優やモデルたちよりも、薬用リップクリームですら塗らないカルナの唇の方がアルジュナにとっては酷く魅力的だ。
     その唇にそっと触れて、食むように吸って。カルナはもっと深いキスがしたくなると、積極的に舌を出してきてアルジュナと競うように絡めて来る。
     あのキス、したいな……。
     ほろ酔いの思考の中に湧き出て来た欲がむくむくと大きくなっていくと同時に、理性は「おい待て」とストップをかけてきた。
     今、この場は居酒屋であり、公共の場であり、隣のテーブルでは男女4人のグループが楽しそうにお酒を楽しんでいる。このような場で、あまり大っぴらにイチャついてはいけない。
     そして、今、この瞬間にキスをしたら確実に手羽先味だ。スパイシーで果実の甘味も感じるタレの味に、更には白ゴマも付いて来るかもしれない。
     ムードもなければ色気もない。駄目ですよ、これは駄目ですよ……恋人との雰囲気を大事にする男、アルジュナ。性欲が湧き出て酒精の勢いに流されそうになったが、理性が勝った。よくやった理性。

    「アルジュナ、大変なことに気づいてしまった」
    「……ん」
    「この手羽先はビールに合う。だが、きっと米にも合うはずだ!」
    「そう言えば、鶏五目の炊き込みご飯がまだ来ていませんね」
    「炊き込みご飯のために、手羽先を残しておこう。美味い、この手羽先は美味いぞ」

     それから数分後に鶏五目の炊き込みご飯がやって来て、カルナは炊き込みご飯に手羽先のから揚げを乗せて美味しくペロリと平らげた。それから、それぞれもう一杯ずつ注文してお会計。お値段も悪くはないので、またあの手羽先を食べに来ようか。

    『帰ったら、シャワーを浴びて歯を磨いて……』

     キスしたい。
     カルナが良いなら、キスしてその先も……しっとりと湿った風が、酒で火照った頬を撫でる。紙ナプキンでしっかり拭ったカルナの唇をちらりと覗き見ると、カルナがこちらを向いた。
     咄嗟に視線を反らそうとしたが、カルナはアルジュナとの距離を詰めて来る。お互いの吐息と、飲んだ酒の臭いもはっきりと分かるほどの距離まで縮まると、カルナがアルジュナの唇にキスをした。
     あ、そこまで手羽先味じゃない……。

    「……何故、キスをした」
    「? おまえが言った」
    「っ、言ってない!」
    「いや。キスしたい言う顔をしていた」
    「なっ……!」
    「オレもそれぐらいは察せる」

     自分はそんなに顔に出ていたか?
     カルナの唇を凝視していた覚えはあるが、そんなに分かりやすかったか……?
     まさか、カルナ(朴念仁)に顔色を読まれてしまうなんて……!
     ほろ酔いでドヤ顔をしているカルナが妙に腹立たしい。

    「私は、手羽先味……美味かったが、あのタレ味のキスは嫌だった。歯に白ゴマついているかもしれないし」
    「オレはあのタレが気に入ったぞ」
    「でも、キスはそこまでタレの味じゃなかった」
    「炊き込みご飯とレモンサワーで漱がれたようだな」
    「帰って歯を磨いてからにしようと思ったが……」

     もう我慢しない。
     カルナの頭をぐいっと引き寄せると、カルナも求めるようにアルジュナの腰に腕を絡めて身体を密着させる。月も雲に隠れた空の下で、キスをした。
     そっと触れて、薄い唇を食むように吸って。カルナが舌を差し出して絡めて来ると、もっと深くお互いを求めてキスをした。

    「……もっとキスしたい」
    「帰るぞ。続きはそれからだ」

     手羽先を食べていても、カレーを食べていても、いつでも君とキスがしたい。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💘💘💘💘💖💖💖💖💖💘💘🙏🙏🙏💘💘💞💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    GSでじーえすと読む

    DONE4月14日は、ヴァレンタインデーとホワイトデーに続く恋人たちが愛を深める日らしいので、台牧をオレンジと花嫁さんのような白いシーツでイチャつかせました。
    たくさんの人たちと出会って来たヴァッシュは、たくさんの花嫁に寄り添っては見送って送り出して、彼女たちが母に祖母になる姿も見て来たのかなと。自分の手には収まらない花嫁が、ウルフウッドが欲しくなったからプロポーズしたけど、結構頻繁に求婚してました!
    Orange キャシーは、両親や多くの友人に祝福されながら、長く想い合っていた幼馴染と幸せな結婚をした。
     ナオミは、親が決めた結婚相手と実際に会ってみたら、とても優しい人だったと安心して嫁入りした。
     メイランは、着の身着のままで従兄と駆け落ちし、ただ1人の立会人だけで彼と幸せな式を挙げた。
     ディーナの式では、早くに亡くした父親の代わりに彼女の手を引いてヴァージンロードを歩き、花婿に彼女を託した。
     祖母から、母から受け継いだウエディングドレスを着た花嫁もいた。
     ドレスを用意する余裕がなく、唯一持っている白いワンピースを着た花嫁もいた。
     ヴァッシュにとって、花嫁は見送る存在だった。幸せそうに微笑む彼女たちを、もっと笑顔にすることができる花婿へ花嫁を引き渡す。精一杯の祝福を、溢れんばかりの拍手を、死が2人を別つまで、この辛くとも乾いた惑星で幸せな日々を過ごせますように。
    2571