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    notikokoko

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    notikokoko

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    イチノサンとサワキタクンの妄想。CPじゃない…と言いつつほんのり腐向け。

    CPではないけどちょっとアレッ?な雰囲気のイチノサンとサワキタクンイチ沢の妄想。
    厳密にはイチ→沢で恋愛感情ナシ。

    2年生イチノサンと1年生サワキタクンが、イチノサンの部屋(※山王学生寮)で勉強中。季節的には夏のIHが終わった秋くらい。
    なんとしてでも赤点を回避するためにイチノサンに勉強を教えてもらってるサワキタクンだけど、人選理由としては
    ・フカツサンとカワタサンは厳しすぎて怖い
    ・ノベサンだと一緒にふざけちゃう
    ・マツモトサンだとからかってしまう
    というわけで、基本厳しいけど比較的優しく教えてくれるという理由でイチノサンに勉強を教わっているサワキタクン。

    「できた?」
    「でき……まし、たっ!」
    「じゃあ、5分休憩な」
    「5分だけっすか……」
    「休み過ぎるとだらけるから。見せて」
    「ハイ……」
    そろ~と差し出された問題集を受け取って答え合わせしていくイチノサンと、ごろりと寝転がるサワキタクン。

    「スゲー疲れました……」
    「練習よりマシだろ」
    「練習のが全然いいっす。机に向かってベンキョーとか無理」
    「学生にあるまじき発言だね」
    「イチノさん、おやつないっすか?甘いもの食べたいです」
    「……勉強見てもらってる先輩に図々しいな」
    おやつはないよ、と返すイチノサン。答え合わせを続けていると、寝転んでいたサワキタクンがいつの間にか起き上がっている。

    「どうかした?」
    「……す、みません……でした」
    「? なにが?」
    「本気で言った訳じゃないです。おやつ、って」
    「あ、そう」
    「……図々しかったですか」
    「そんなに怒ってるように聞こえたか?ごめん、オレいつもこういう感じなんだ」
    怒ってないよ、とイチサンが答えると、サワキタクンはうつむいてしまう。

    「……ほんとに怒ってないですか?」
    「うん」
    「……そっすか」
    「……」
    おとなしくなったサワキタクンに(……意外だな)と思うイチノサン。入部早々に頭角を現している後輩の、中学時代の暗い噂について詳細は知らなかったけれど、なんとなく想像はついた。

    「今のところ全問合ってるよ。やれば出来るじゃないか」
    「……イチノさんの教え方が上手なんすよ」
    「教えられたことを理解できてるのは沢北がちゃんと聞いてたから」
    背を向けてまた寝転んでいたサワキタクンが、ぽつりと呟く。

    「……先輩に褒められるの、ヘンな感じっすね」
    「別におかしいことじゃないだろ」
    「オレ、中学の時に先輩から褒められたことないです」
    「……そう」
    なんでもないことのように言うサワキタクンに、イチノサンもわざとらしく慰めたりはしない。そのまま少しの間、イチノサンが問題集に丸付けしてる音だけが静かに響く。

    「沢北」
    「はーい」
    「休憩終わり。起きな」
    「もうっすか……」
    うだうだと寝返りを打ちつつ、ぐずって起き上がろうとしないサワキタクンに近づくイチノサン。

    「起きないと、イタズラするよ」
    「……へ?」
    「……前から思ってたけど、すごい綺麗な顔してるよな」
    「っえ、なに、なんすか? ど、したんすか」
    「17年間生きてきて、そこそこ色んな顔の人間見てきたつもりだけど……お前みたいに綺麗な顔は初めて見た」
    「イ、イチノさん……?」
    「そんな綺麗な顔してるくせに、先輩に褒められたくらいで耳赤くしてるのずるくないか」
    「ず、するいって、なにが、」
    「──可愛い」
    って、言ってるんだよ。
    とイチノサンに真顔で見下ろされてあっという間に顔真っ赤になっちゃうサワキタクン。

    「…………ぁ……」
    「ん?」
    「っあ、あの、オレ、用事、思い出しましっ、た」
    「用事?」
    「なんか、呼ばれてたんで、部屋、戻りますっ!」
    「あ、沢北、」
    「ベンキョーありがとうございましたっ!失礼しますっ!」
    覗き込んできたイチノサンを押し退けて、脱兎のごとく部屋を出て行くサワキタクン。

    「……問題集忘れてるけど」
    やれやれ、とサワキタクンの問題集と置いてったペンケースを持ってサワキタクンの部屋まで届けに行ってあげるイチノサンです。
    サワキタクン油断して扉開けたらイチノサンが立ってて(※問題集忘れたことにも気づいてない)また顔赤くなっちゃう。


    ちなみにイチノサン、嘘はひとつも言ってないけど、他意はありません。からかってるつもりもありません。他意はありません(2回目

    山王の先輩たちはみんな露骨にサワキタクンを可愛がったりはしないんだけど、それぞれがそれぞれにサワキタクンのことを可愛いなと思ってたら嬉しい。総受けとかそういう話ではないです。ただただ可愛がられててほしいんです。適度に。

    結構前にも似たようなことを呟いていたんですが、先輩たちの中でもフカツサンとカワタサンはサワキタクンの🏀能力に対して(ポジションが被らないというのもあって)恐らく妬み嫉み僻みといった負の感情は抱いてないのでは?と考えているんですが、ノベサンマツモトサンイチノサンはちょっと思うところがありそうだなと思います。いちばん重そうなのはポジション被ってるマツモトサンかな…でもサワキタクンに対して思うところもありつつ、なんだかんだ可愛い後輩だと思っててほしいんですよね…

    ノベサン、マツモトサン、イチノサンはきっと自分がレギュラー入りするよりも早くスタメンに抜擢されて活躍しているサワキタクンに対して色んな感情があると思いますが、イチノサンは「それはそれ、これはこれ」という感じで、🏀選手としての羨望とか嫉妬とかそういうのとは別で「後輩として可愛い」というのを分けて考えられそうな気がします。気がします、というか私の希望なんですけども。

    先輩たちに対して強気なサワキタクンも可愛いんですが、打ち解けるようになるまではちょっともだもだしてても可愛いな~と思います。元来人見知りっぽいし…
    自分が嫌いな人とかどうでもいいと思ってるような、気持ちが冷めてる人たちに対してはどう思われようが気にしなさそうだけど、接点があって徐々に人となりが見えてきた相手に対しては始めは(過去の苦い経験もあって)慎重なサワキタクンもいるかもしれないじゃない…そんなサワキタクンでもいいじゃない…
    中学生の時に複数人の年上から暴力を振るわれたことってフツーに考えてトラウマになると思うし、高校でもまた同じような環境に身を置くのっていくらバスケが好きといっても相当なストレスになるんじゃないかと。あんな経験したら先輩相手に心を開くのも容易ではないと思うんですよね…
    それでも山王ではああやって実力を認められて好きにプレイさせてもらえてるサワキタクンの姿を見てると、本当によかった……というただそれだけの気持ちです。
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