びくっ、と震える主の体の芯をなぞるように視線を滑らせながら、朝尊は微笑を崩さない。
負けるものかと言う顔の主を見て笑みを深くする。
「……ふふっ、そう。それでこそ“僕の主”だ」
唇の端をゆるやかに吊り上げるその顔は――ぞっとするほど上機嫌。
獣の目で獲物の目を逸らさず、喉奥で笑みを漏らす
まるで試すように、片手で主の顎を取る
「睨むのはいい。…ただね、僕は“睨んだ結果”に責任を取らせるのがとても好きなんだよ」
(ぐい、と顎を上に向けさせて、軽く舌先で喉仏をなぞる)
「言葉より先に、目が“抵抗”を語ってる。――いいねえ、燃えるよ」
わざと熱っぽく、喉の奥で蕩けるように呼ぶ。甘い毒を流し込むように。
脚を、腰を、喉を――逃げ道になる箇所すべてを塞ぐように体重をかけていく
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