題名:未定真っ暗で静まり返った部屋で目が覚めた。
寝ぼけた頭のまま起き上がって今日も一人、壁の隅っこにある染みとにらめっこする。
分厚いカーテンで閉めきられた部屋には昼間であろうと光は入ってこない。
寝起きで凝り固まった身体を解そうと伸びをすると、オレの腕に繋がれた鎖はガチャリと重苦しい音を立てた。
◆
「痛っ...。」
鋭い頭の痛みを感じて目を覚ますと、オレは真っ暗で静まり返った部屋のベッドで寝ていた。
状況が掴めないオレは横になったまま目だけを動かして辺りを確認したけど、壁の隅っこに特徴的な染みがある位で、他には小さめのキッチンがあるのと、多分ご飯を食べる為のローテーブルが置いてある事しか分からなかった。
この部屋に見覚えは無くて、どんなに考えても、自分がどうしてここにいるか思い出せない。
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