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    mikanjellylemon

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    Webオンリー仙才鬼才の展示です

    主催者様・参加者様全員に感謝🙏🙏🙏

    本当に書きかけなので、当日も追加していく予定です!

    ##呪術廻戦#五夏

    『ねぇ、僕のこと見て……やっと目が合ったね。』
    「キャーーー!五条悟!!!本当にやばい!」
    「マジで王子様!!」
    「かっこよくて死んじゃう!」

    今をときめくイケメン俳優、様々な恋愛ドラマ・映画において主役級の役を掻っ攫っている男。身長191cm、白髪碧眼、17歳。あまりの美貌から、本物の王子様と呼ばれている。撮影外でも"王子様"は継続され、共演者からの信頼も厚いという。本人がバラエティには殆ど出たことがないことがまたミステリアスだと人気が出ている始末。


    〈傑〜明日モンハンしに行っていい?〉

    普段なら、必ず返ってくる返信が三日、滞った。

    〈私は生きる道を決めた。〉

    その日、傑は悟の世界から消えた。
    傑は今、撮影しているドラマもないようで、局ですれ違うこともなかった。ただ、過去に撮られたバラエティに傑の面影が映るだけ。それが、本当の姿ではないことを、悟は一番理解していた。

    「なんで、居なくなったんだよ……。」

    傑、傑、グズるように呟いて、一緒に遊んだゲーム、傑から貰ったアクセサリー、傑の思い出を掻き集める。

    それでも日々働かなければならない。僅かでも関わりのある世界を辞めるつもりも、今ある仕事を放り出してしまうつもりもなかった。ずっと大人しくしているのはつまらないけれど、クソみたいな家から解放してくれた場に感謝もしている。

    「おはようございまーす。」
    「ああ、五条さん、ちょうどよかった。今受けるか受けないかで丁度意見が割れてまして。」
    「んー?いつも俺の意見なんて聞かないじゃん。」
    「ヤンキー映画なんです。」
    「え、いきなりそこまでいくんだ。」
    あんなにキャラを守れ幻想を壊すなと酸っぱく言われていたのに。窮屈なのは嫌だったが、家に居るよりマシで、物の見事に騙される様は見物だったのだ。今のままでは今後も食べてはいけないと、そろそろ違う立ち回りの役もやっていこうという話にはなっていたが、ヤンキー映画となると、例えクールなキャラでも厳つさが段違いとなる。
    「ほら、五条だってこう言っているじゃないか。まだ早いだろ。」
    「いえ、これは非常に期待の出来る作品です。新規層を確実に狙えます。しかも、あの五条悟にこの役を持ってくる監督の見る目というのも素晴らしい。」
    「だからといって、今のファン層が離れたら意味ないだろう!」
    「今のファン層は少女漫画から入ってます。あと数年もすれば離れる可能性だって高い。大体、バラエティに出ていない分顔が好みだからというだけで着いてきている方だって多いんです。そう離れるということはないでしょう。」
    「すごいバッサリいくじゃん。仮にも会社支えてくれてるファンに向かって。」
    「あ、いえ、そういう意味では……!」
    「わかってるって。」
    パラ、と資料を捲る。原作はない。主要人物達は、頭角を表してきた若手ばかり、七海建人という意外な名前も見えた。これは皆意外性で固めているのだろうか、それは博打がすぎるんじゃないのか。そういった疑問を流しつつ、目を滑らせていくと。
    「俺、やるわ。絶対やる。何が何でもやる。やらせてくれないなら事務所移る。」
    「な、そ、そこまで!?あ、いや!五条がやりたいというなら、止めないとも!」
    もう周りのことなんて目に入らなかった。ただ一つ、俺の心を離さないその文字が、決めさせたから。

    ハルト役 夏油傑

    絶対に、逃がさない。


    ―――――――――――――――――――――――

    「俺がここのテッペン取る!」
    ニヤリ、不敵に笑うその姿はまだ世界を知らない無鉄砲そのものだった。
    「フフッ、威勢が良いね。君、面白いよ。この僕にそんなことを言うなんてね。」
    「ちょちょちょ、何言ってるんですか!あの人はこの青昴高の番長、ハルトさんっすよ!」
    「上等じゃねぇか。どんだけ強ぇヤツがいても俺が倒す!やることは変わんねぇよ。」
    主人公―マサルは己こそトップに立つ、それを信じていた。
    「おいおい、本気か?」
    ゆらり、どこまでも自然にハルトは身を起こす。周りの幹部も机を弾きながら、追従する。そして一歩。
    「僕に勝つなら、これぐらいは反応して貰わないと。」
    眼球まで3cm、風を切る音を認識した時には突きつけられていた。
    「もっと強くなってよ。」
    行くぞ。一声掛ければ教室から集団が去っていく。
    「マサル、これでわかっただろ!青昴の頭は生半可なもんじゃないんだ!」
    「ああ、わかったよ。強ぇってことがな。おもしれぇ、もっと俺は強くなる。そんで勝つ!」

    ―――――――――――――――――――――――


    今までずっと品行方正で売っていた看板俳優の路線変更に、キャスティングした監督はさておき、他の人達は動揺と忙しさでてんてこ舞いだった。特に以前一緒にやったスタッフはその温度差に肝を冷やしていた。
    傍若無人、唯我独尊、完全なる自分主義。今までの優しくて、どんな時にもスタッフを気遣ってスキャンダルと縁のない五条悟が居たことが夢だったのか―現状が夢ならいいのに―と意識を飛ばすしかなかった。
    しかし、顔合わせ、本読み、稽古、撮影と時間が流れれば慣れるもの。むしろ、役に合っているのでは?と言われるようになった。
    マネージャーをパシリとしてこき使っているが、スタッフに神経を逆撫でる言葉を投げかけるが、気分じゃないと撮影に遅れたり……いや、問題ばかりだが、いざカメラが回れば、そこには監督や脚本の思う通りに手足を操り、場を支配するサクヤがそこに居た。
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    『ねぇ、僕のこと見て……やっと目が合ったね。』
    「キャーーー!五条悟!!!本当にやばい!」
    「マジで王子様!!」
    「かっこよくて死んじゃう!」

    今をときめくイケメン俳優、様々な恋愛ドラマ・映画において主役級の役を掻っ攫っている男。身長191cm、白髪碧眼、17歳。あまりの美貌から、本物の王子様と呼ばれている。撮影外でも"王子様"は継続され、共演者からの信頼も厚いという。本人がバラエティには殆ど出たことがないことがまたミステリアスだと人気が出ている始末。


    〈傑〜明日モンハンしに行っていい?〉

    普段なら、必ず返ってくる返信が三日、滞った。

    〈私は生きる道を決めた。〉

    その日、傑は悟の世界から消えた。
    傑は今、撮影しているドラマもないようで、局ですれ違うこともなかった。ただ、過去に撮られたバラエティに傑の面影が映るだけ。それが、本当の姿ではないことを、悟は一番理解していた。

    「なんで、居なくなったんだよ……。」

    傑、傑、グズるように呟いて、一緒に遊んだゲーム、傑から貰ったアクセサリー、傑の思い出を掻き集める。

    それでも日々働かなければならない。僅かでも関わりのある世界を辞め 2265

    mikanjellylemon

    CAN’T MAKE妊娠ネタ五夏最近呪霊が多い。つまり取り込む数が増える。あの酷い味を食べ続けていたら、食欲が消えてしまうのも仕方ない。
    「う、うぉぇえ。げほっ、うぇ。」
    だがこれはおかしい。ずっと呑み込み続けてきたが、どうにも我慢が効かなくなっている。このところは呑み込む度に吐いてしまうほどだ。おかしい。流石に一度医者に行くべきか?だが任務に穴を開けるわけにはいかない。悟とも、もう何日も会っていない、それほど忙しかった。私がへばれば、その分悟への負担が増す。ただでさえ追いつけないのに、お荷物になる気はなかった。
    コンコン、扉が叩かれる軽い音がする。
    「夏油さん、大丈夫ですか?本日の任務はこれで終了で、高専へと戻る予定ですが……」
    「っ、すみません、今行きます。」
    ただの補助監督にすら心配されるなど、許されない。

    車の移動も胃に来て、何とか吐かないようにだけ、気をつけていた。
    「着きました。」
    「ああ、ありがとう。」
    また次もよろしく頼むよ。そう続くはずだった言葉は喉の奥にはりついて、消えてしまった。
    「よぉ、夏油。」
    「硝子。」
    「医務室へ来い。逃げるなよ。」
    何故、多忙な彼女が目の前にいるのか分からなかった。
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