ウチの子常春の世。そこでは命を終えた者たちが思い思いに過ごしている。どこからか未来の田楽が流れ、それに合わせて踊る者達もいた。
和田米丸。巨漢でありながら、その動きは音楽と調和している。そしてその米丸と共に踊っているのが征蟻党幹部である死蝋、白骨、腐乱であった。彼らは米丸とは生前での関わりはなかったが、こちらに来てから親しくなっていた。
流れ続ける田楽に、彼らは飽きることなく踊り続ける。新しい振り付けを考えたり、ぴったりと動きを合わせる練習をしたりと、充実した時間を送っていた。
そこへやって来る者がいた。瘴奸である。瘴奸は踊っている彼らを遠目に見ていたが、何か不満そうな顔をしながらやって来た。
「あ、頭だ」
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