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    gt_810s2

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    ※言い訳です※

     この世界線は、敢えて書きませんでしたが(というより、それについて触れると二人の関係性とは全く異なった部分を掘り下げなくてはいけなくなり、この時系列に辿り着くまでの歴史を語る必要が出て冗長になるかな……と省きました)、まだ天人達の文化は根付いていますし、ここに暮らすのは地球人だけではありません。ターミナルは形を変えて存在し、生活エネルギーとしてのアルタナも存在します。勿論、管理する組織も。
     けれど最終訓後の地球は、もう天人らに支配される星ではないと思うのです。地球上にある国々同士が手を取り合い交流を行い、戦争を通してではなく、自然と他国の文化を取り入れ発展しているのでは、そういう世界を桂やそよ姫は作ったんじゃないだろうか、と考えています。彼らは星を越えた戦いで多くのものを失いました。けれど取り戻したものもあります。それは「誇り」ではないでしょうか。
     天人らが台頭することで俯いていた人々は、プライドを持って「私たちは地球人だ」と臆さず語れるようになっている、そういう強さを彼らは手に入れたのだと思います。そしてその子孫が作ってきた世界は、現代とそう変わらず、私たちの感覚で言う外国人と同じように天人と共生しているのかな、と。
     今更肌の色が違う人を見ても驚かないように、犬の顔をした天人が歩いていても、この時代の彼らは驚きません。そういう想定で書いています。
     現代日本が結果的に発展に繋げた戦争や制度的な過ちは本編中の戦いで十分だろうなあ(源外も結局、天人への復讐の結果なんかすごいことしてるし……)とか、なんだかんだ名だたる星々が連盟した軍隊を退けた地球、宇宙規模のテロ組織(星芒教)を壊滅させた地球……という点で、まあそう簡単に侵略出来る星でもない、と認識されてそう、とか、色々考えた末に、現代日本転生IFというよりは一続きの世界に転生した二人、として書きました。
     現代日本の成り立ちに関しては義務教育程度の知識がないので持論はここまでですが、本編のその後の話、の更にその後の話として描くことで高杉くんが「何故銀時と共に生きようと思ったのか」が書きたかったのでそういうことにしました。
     高杉くんが同じ個体でありながら別人である己の記憶を引き継いでしまった、みたいなことを考えていて、この時代に生きる松陽も、唐突に己がどういう存在なのか思い出すこともありますが、そこは過去のように凄惨な時代に生きていないし、高杉と同じように、完全に人格ごと取り戻している訳ではなく、漠然と「自分のものだ」とわかる記憶を取り戻しただけというか。都合よくアルタナの力によって記憶を受け継がない一つの魂が肉体を新しくして生き続けている……みたいな…………ない頭で……こう……色々と…………。

     「ただ一緒にいたい」から高杉くんの帰還を願った銀時、自らの意思でそれに応えることを選んだ高杉くん、として彼らが再会し暮らす未来が私の思う最終訓後の二人だとは思っていて、銀時の願いについては以前書いた話で選んだ言葉が全てのつもりなのですが、本編軸では高杉くんの意思決定のプロセスを語り切れる気がしなくてこの話を書きました。というより、本編軸の高杉くんが向き合うつもりのないことを、平穏な世界で生きてきた高杉くんなら「そういえば俺ってこういう人間かなあ」みたいなことを語ってくれるんじゃないかとか思いました。
     今回高杉くんが置かれた状況は「別の人間として生きてきて、高杉晋助としての記憶を得て、決断を求められる」という点で私が想定しているアルタナ杉くんとほとんど同じです。(龍脈から生まれた赤子を高杉晋助とするのかどうかは難しい話ですし、あくまで私が想定する…ですが)そういう意味でも、普通の生活をしてきた(現代人にしては苦労させちゃいましたけど)高杉くんの価値観で高杉晋助という人間を見て欲しくて書いていました。もうこれ言えば言うほどよくわかんないな。
     そもそもあの赤子は松陽が弟子が自分の驕りのために生まれた事件(松陽斬首)により失った人生を取り戻してほしい、という願いから生まれたと思っており、物語的にも鬼兵隊への救いということだったので、少なからず高杉が関わってきた人々と触れ合うべきだと思っています。今回については関係ないけど不死の力とか、そういう負の側面を引き継ぐことはないのかなあとも。松陽や江華はあくまで突然変異体であり、必ず不死者が生まれなくてはいけない訳でもないですし。なのでアルタナ杉くんって別個体であるべきな気はするんですけど、本編後のアルタナ杉くんは高杉とは別人、というには高杉晋助という人から近すぎる気がしたんですよね。なのでざっくり数百年なのか千年単位なのかわかりませんが未来でふと高杉晋助という人を思い出した高杉くんと、何もしらない銀時が生きていく世界線を見たかった。銀時は何も知ってても知らなくても高杉と共にいるし、彼らの関係は変わらないし。でも現代は平和だからたまに殴り合いの喧嘩もするけど案外仲良くやれてるんじゃないかなとか、思いました。
     高杉晋助という人間の型は持っていても、生きていくうちに流し込まれたものは別なので、中身はやっぱり別人。だから父親と関わるし敬語を使ってもみるし、万斉との友情に報いようとする。銀時以外の人との関係性もどう変化するのか、高杉晋助という人はどう捉えていたのか、彼にとってどういう存在だったのか、を書きたかったんですが、やっぱり高杉晋助という人は難しかったです。
     恐らく高杉晋助という人の上澄みぐらいしか書けていませんが、最後まで読んでくださった方、いらっしゃいましたらありがとうございました。
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