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    31huji_tou

    @31huji_tou

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    31huji_tou

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    龍嫁DR /9833
    作家🌰くんとカフェにいる🍯さんと、宗三さん

     光忠の作るサンドイッチはボリュームがあって目にも楽しく、口にすれば当然おいしい。あぁ、たのしみだな、と背中を向けて、宗三はにこりと笑う。
    「大倶利伽羅、はい、どうぞ。先にミルクティです」
    「―――、」
     この何とも言えなさそうな顔は、カウンターでの会話が聞こえてでもいたのだろう。でもそれも、一瞬後にはふっと崩れた。わずかに丸くなった目はキッチンから聞こえた物音に対してだ。多分、光忠の横にあったカトラリーが崩れて落ちかけた。包丁からはもう手を離していたのを確認していたので、怪我の心配はない。だから宗三はあえて振り向かず、そのまま彼の――大倶利伽羅の前に座った。
    「サンドイッチもすぐにきますよ」
    「……、あぁ」
     怪訝そうな目をしながらも、その手がマグカップに伸びる。意外と長い指がくるりと包み、持ち上げて、すん、と匂いをかいだ。細められた目は自覚のない表情。それなりに長くなってきた付き合いの中、何年も見てきたそれが、なのに違う顔を見せる。
    「…お待たせ、しました。豚肉とほうれん草のサンドイッチです」
    「―――」
     四角い皿に載った、四角いサンドイッチ。小さく見えるがぎゅっと具が挟んであるので満足感のある一品だ。さっそくひとつ手に取る宗三の前で、大倶利伽羅はじっと光忠を見上げていた。
     珍しい反応をしているなぁとそれを眺め、見られている光忠を見てはまた笑う。緊張か、それともそれ以外の感情か、耳を赤くして、こちらはこちらでいったい何を考えているんだろうか。
    「…もらう」
    「っ、どうぞ」
     交わされた会話はそれだけだ。光忠はカウンターに戻り、たぶん、深呼吸でもしている。視界の端で背中が大きく膨らんで、ゆるゆると震えていた。そうして目の前では、一口、大きく食べた大倶利伽羅の目がゆるりと瞠られている。
    「…うまいな」
    「ね? 食べて正解でしょう?」
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    Replies from the creator

    31huji_tou

    MEMO壁打ちをちょっとととのえたやつ
     ・

    となりのカレー一人ぐらし大倶利伽羅くんが簡単なご飯済ませて休憩がてら本読んでたらめっちゃカレーの匂いしてきて思わず窓のほう眺めて目すがめて閉めるか…って立ち上がるんだけど、窓に近寄ったらスパイスのきいた香りがもっとしてくるのにぐううって眉寄せて、……この匂いでメシが食べれそうだな、て思ってしまってふと我に返っておかしくなるし、
    まあいいか、て窓は開けたまま過ごした翌朝、仕事行くのにマンションのエレベーター乗ったところで廊下の向こうのドアが開いて、顔を出した男があっ!て反応したのがわかったから溜め息吐いて開ボタン押して待つんだけど、よくよく見れば奥から二つ目のそれは自分の部屋の隣で、そうと気づいたら昨日のカレーの匂い思い出してしまって顔顰めてたらエレベーターに乗り込んできた長身の男が、すみません、待ってくれてありがとうございますって謝ってきたのに手を振って返し、べつに、って答える大倶利伽羅くん。でもうっかり頭の中がカレーの匂いでいっぱいだったので、「カレーが、」て口にしてしまうし「えっ」て驚いた男がじっとこっち見るのに面倒なことをしたかと大倶利伽羅くんが目逸らす直前に、「あっ、えっ、カレーのにおい、するかい??」って大きな声で続けた男がぱたぱた手であおぐようにするのに大倶利伽羅くんもちょっとびっくりするし、
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