Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💕 🙏 👍 🍻
    POIPOI 139

    狭山くん

    ☆quiet follow

    2022-06-01/空閑汐♂で800字を量産したいフェアをはじめます。800字と言いながら900字超えました。前後200字は誤差が合言葉(酷い)

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #BL

    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:01「あぁ、同室か」
     ボストンバッグ一つ肩に下げ、その部屋に足を踏み入れた空閑の目の前に座った――より詳しく言えば、部屋を二分するように中央に置かれたベッドの下段に腰掛け文庫本を開いていた青年が、その手の本をパタンと閉じながら入り口に立ったままの空閑へと声を投げる。
    「確か、空閑だったか」
    「うん、クガヒロミ。ええと、汐見くんだったよね」
     淡々と言葉を紡ぐ青年へ頷いた空閑は、入り口に貼られた名札を思い返しながら問いかける。その言葉に頷いた青年――汐見は「シオミアマネ」とその名を名乗った。
    「入寮開始は昨日だっけど、入学式までは日があるよね? 昨日から来てたの?」
     窓際のデスクがすっかり汐見の私物に囲まれてる様を見ながら、空閑は自身が先に送っていた段ボール数箱が積まれたその上にボストンバッグを載せ汐見へと問いかける。
    「あぁ、特急で一本だからな。家に居るとこの後に及んで地元の公立に進めとか煩くて――お前もこの時期に来るんだから、似たようなもんなんだろ?」
     面倒臭げに肩を竦め、今まで合わなかった視線をようやく空閑へと合わせた汐見は口元だけで笑みを浮かべる。
    「そうかも」
     汐見に倣うように肩を竦めた空閑は、汐見へと掌を差し出しながら口を開いた。
    「これから少なくとも三年は一緒になるんだろうし、宜しくね。パイロットコースなんでしょう?」
     受付の先輩は空閑へ同じコースで部屋割を作っていると言っていた筈だと思い返しながら、汐見へと問いかける。そんな空閑の問いに対して、汐見も「そうだな」と一つ頷き腰を下ろしていたベッドからゆっくりと腰を上げる。同じパイロットコースの体力試験を本当にクリアしたのか疑いたくなりそうなスラリとした細い肢体が空閑の眼前に晒される。
    「更に言えば、部屋割は成績順らしいぞ。下位から順に四人部屋埋めてったら二人余ったんだと」
     口端を悪戯っぽく上げた汐見は気の強さがありありと見えるような挑戦的な笑みを浮かべて空閑を見つめていた。
    「宜しくな、主席クン?」
     そう口にした汐見は少しだけ癖のある黒い髪を揺らし、深い焦茶色の切長な瞳を空閑の夜の海を思わせる深い碧色をした瞳へと向けていた。汐見の視線に射抜かれた空閑の心臓は、小さく一度だけ跳ねたのだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🌋
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    rinngo6363

    DONEお題ガチャで解釈一致過ぎて先汁垂らしながら書いたヤツです。いろいろと脳死してます。
    好きな人の話がしたいロイドと自分しか知らない好きな人の姿を話したくないランディ。お題ガチャ

    「他の誰かと居る時についランディの話をしてしまうロイド。自分しか知らないロイドのことを誰にも話したくないランディ。」

    「でねその時にランディが」
    「じー…」
    「あ、ご、ごめん。またしちゃった…」
    シュンと縮こまるロイド。
    エリィとティオの視線はひどく痛い。ランディとお付き合いをして1ヶ月…根気強くランディに好きだと伝え、たとえ逃げられようとも必死に手を掴み告白したのだ。
    ついに根気負けしたランディにOKの返事を貰い舞い上がった心は今でも強く、好きな人の話になるとつい熱く語ってしまう。
    「お熱いことで…ねぇランディさん」
    「こっ恥ずかしいから見るな…」
    頬を赤らめ手で顔を隠すランディ。自分に尻尾を振り撒くロイドの姿は愛らしく且つ前からロイドが自身の事を好いていた事は知っていた。だから距離を離れようとしても酷く扱った事もあった。でもそんな事があってもロイドは自分の事を好きだと伝えてきた。強く真っ直ぐな瞳に今にも泣きそうな顔で…揺れていた心は堕ち、自身もロイドの事が好きだと赤裸々に伝えたのだ。
    1009