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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

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    2022-07-03/夏の空閑汐♂3日目!ダブルベッドでもぴったりくっついて寝る空閑汐♂は可愛いなぁ。

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #文披31題
    wenPhi31Questions
    #BL

    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day03 じっとりと熱が残る肌を触れ合わせながら、汐見はその肩口に鼻先を埋める空閑の腕に抱えられていた。結局、ベッドが広くなった所でこうやって肌を触れ合わせながら眠りに就く夜は変わることはなく――辛うじて下履きだけは身に付けた状態で、汐見は空閑の抱き枕となる事に甘んじていた。
     身体に燻る快感の残滓が、火照りの引かない肌の奥で渦巻くのすら心地がいい。空閑の吐息が首筋を掠める感触に、ぴくりと身体が震える。
    「アマネ」
     心地のいい微睡の中、空閑は汐見の名を唇から零す。小さく鼻にかかった息を漏らす事で返事と変えた汐見の反応に、彼は言葉を繋いでいく。
    「なんで、俺のことここまで許してくれるの?」
     ぐりぐりと鼻先を肩口に埋め、首筋に吸い付く空閑の問いに汐見はどうしたものかと思案する。この男は、時折こうやって何かを確かめるように汐見へと問うのだ。その声色は不安の色が少しだけ混じっていて、何がそんなに不安なのだろうと空閑に背を向けたままで汐見は眉を寄せる。
    「好きだからだろ」
     ぽつりと零した汐見の言葉に「……どこが?」と重ねて問いかけられる。
     今日は面倒臭い方のヒロミだ。そう判断した汐見は、体に巻き付いた空閑の腕を緩めようと身を捩った。汐見の動きに合わせて緩まった腕の中でぐるりと身を返し、汐見は不安げに揺れる空閑の瞳へと焦点を結ぶ。
     闇の中でもすぐに思い浮かべる事が出来る、夜明けの空によく似た――深い海の色を湛える空閑の瞳を真っ直ぐに見つめ、汐見は再び薄く形の良い唇をゆっくりと開いた。
    「誰とでもソツなく関係を作れる器用さがある。頭がいいし、それに努力家だ。ある程度、で満足しないでどこまでも進もうとする向上心もある。お前と居ると楽しい。お前が他の奴に目もくれないで俺を見ているのは気分がいい」
     空閑から視線を外すことなく、汐見は彼の好意的に思える部分を淀みなく紡いでいく。そして、結局の所それは全て後付けのような言葉である事も、汐見自身自覚はあった。汐見は薄く開かれた空閑の唇を指先で封じ、言葉を重ねる。
    「それに――お前が俺を見つけてくれた、手を差し伸べてくれた。高校時代の三年間、俺はお前に救われていたんだ」
     孤独を覚悟して入ったこの学校で、汐見と同じように空を――その先を目指してくれたのは、他ならぬ空閑だけで。それは汐見にとって、その全てを明け渡す理由になり得るのだ。他者の言う恋だとか愛だとか――そう言うものとは少し違う執着なのかもしれない。しかしそれでも、汐見はそれを恋と定義した。
     彼らは恋を自覚するより早く、肌を重ねてその粘膜の内側までをも触れ合わせ――愛を囁くより早く、静かの海を目指そうと言葉を交わしていたから。
    「お前は、俺の唯一だよ。だから何だってゆるしてやる」
     そう告げて口元だけで笑みを浮かべた汐見は、空閑の唇に触れていた人差し指をそっと離して彼の唇に啄むだけの接吻を贈るのだ。
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    狭山くん

    TRAINING2022-07-01/文披31題夏の空閑汐♂祭始まるよ!!!!!そう言えば学祭の話って書いてなかったな〜って思ったので初夏は学祭の季節だろ!?と空閑汐♂には踊って頂きました。学祭で踊るタイプの男性アイドルユニット、うっかり某SとAを思い浮かべてしまった。地元じゃ負け知らずだぜ、アミーゴ。
    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day01 太陽は山の奥へと隠れ、空は紺青と朱による美しいグラデーションを見せていた。校舎の屋上から遠くに揺れる海原を見つめていた汐見は、屋上に巡らされた柵に凭れて大きなため息を一つ吐き出す。
    「おつかれ」
    「お前もな」
     からからと笑いながら疲れを滲ませた息を吐き出す汐見へと労いの言葉を掛けた空閑に、汐見は小さく笑い言葉を返す。卒業証書を受け取ってから数ヶ月、季節は夏へと差し掛かる頃で。互いに高校指定のジャージを纏う彼らは、次の進学先への渡航までの間をこの場所で過ごす事を決めていた。
     実家に帰るよりも、渡航までの約半年をこの場所で知識を深めた方が有意義だという結論に達したのは何も彼らだけではない。彼らよりも前に卒業していった先達であったり、同学年で本校への進学を決めている者の一部も同じような選択をしており――学校もまた、それを受け入れる体制が整えられていた。
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    rinngo6363

    DONEお題ガチャで解釈一致過ぎて先汁垂らしながら書いたヤツです。いろいろと脳死してます。
    好きな人の話がしたいロイドと自分しか知らない好きな人の姿を話したくないランディ。お題ガチャ

    「他の誰かと居る時についランディの話をしてしまうロイド。自分しか知らないロイドのことを誰にも話したくないランディ。」

    「でねその時にランディが」
    「じー…」
    「あ、ご、ごめん。またしちゃった…」
    シュンと縮こまるロイド。
    エリィとティオの視線はひどく痛い。ランディとお付き合いをして1ヶ月…根気強くランディに好きだと伝え、たとえ逃げられようとも必死に手を掴み告白したのだ。
    ついに根気負けしたランディにOKの返事を貰い舞い上がった心は今でも強く、好きな人の話になるとつい熱く語ってしまう。
    「お熱いことで…ねぇランディさん」
    「こっ恥ずかしいから見るな…」
    頬を赤らめ手で顔を隠すランディ。自分に尻尾を振り撒くロイドの姿は愛らしく且つ前からロイドが自身の事を好いていた事は知っていた。だから距離を離れようとしても酷く扱った事もあった。でもそんな事があってもロイドは自分の事を好きだと伝えてきた。強く真っ直ぐな瞳に今にも泣きそうな顔で…揺れていた心は堕ち、自身もロイドの事が好きだと赤裸々に伝えたのだ。
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