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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

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    2022-07-09/空閑汐♂夏祭り9日目!思いっきり事後である。すけべが書きたくなってる狭山くん、ギリギリラインを攻めている。

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #文披31題
    wenPhi31Questions
    #BL

    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day09 ぺたりと肌に張り付く髪や背中に感じる濡れたシーツの感触を不快に思っていれば、ふわりとした風が汐見の身体を撫でていく。熱を持った身体を撫でる風は、心地がいい。
    「アマネ、動けそう?」
    「無理」
     ベッドに仰向けになったまま、指一本すら動かせる気がしない。空閑の問いに答えた声は、ひどく掠れていた。
     じゃれつくように肌を滑らされた指に翻弄された結果がこれだ。最終的に空閑の熱を強請ったのは汐見だったが、たっぷり三年の時間をかけて空閑によって拓きつくされた身体は我慢が利かなくなってきた。汐見は冷静さが戻り始めた思考の中で、そんな事を考える。
     体力が無いわけでは決して無いはずなのに、汐見が持久力勝負で空閑に挑めば空閑に軍配が上がってしまう。それは嫌と言う程解っている筈で――強請れば結局ベッドに沈む未来が待っているというのに、それでもこの男を求めてしまうのだ。
     今夜も汐見をこれでもかという程に味わい尽くした男は、ケロッとした様子で一糸纏わぬ姿でベッドサイドに腰を下ろし団扇で汐見へと風を送る。団扇によって揺らされた空気は、汐見の汗ばんだ肌を緩やかに冷やしてくれた。
     だからと言って、ぐずぐずになるまで開かされてすっかり曖昧になってしまった腰から下の感覚が戻った訳でも、寝返りの一つでも打てるようになったなんて事は無いのだけれども。
    「水、くれ」
     掠れきった声で、空閑へと水分を強請れば「わかった」と言葉が落とされ――次いで、汐見の背中に手を差し入れて軽く上半身を持ち上げた空閑の唇が彼の唇へと触れる。
     空閑の口の中で温くなった水が汐見へと少しづつ齎され、それをゆっくりと飲み下していく。もっと、と口を開いて待てば、空閑は再びベッドサイドに置かれたペットボトルに口を付けてその中身を汐見へと移していく。幾度かそれを繰り返し、時折戯れのように汐見の舌を吸った空閑は汐見を再びベッドへと戻す。
    「介護されてる気分だ」
     水分を得て、少しだけマシになった声でそんな言葉を紡いだ汐見に「介護させてよ」と空閑は笑う。
    「なら、シャワールーム連れてってくれ。シーツが気持ち悪い」
     気怠いながらもようやく動かせるようになった両手を空閑へと差し出せば、彼は笑って汐見を抱き上げる。落ちないように両腕を空閑へと巻き付けながら、汐見は口元に小さな弧を描いていた。
     結局俺は、こうやってこいつに甘やかされるのが気に入っているんだよな、なんて思いと共に。
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    狭山くん

    TRAINING2022-07-01/文披31題夏の空閑汐♂祭始まるよ!!!!!そう言えば学祭の話って書いてなかったな〜って思ったので初夏は学祭の季節だろ!?と空閑汐♂には踊って頂きました。学祭で踊るタイプの男性アイドルユニット、うっかり某SとAを思い浮かべてしまった。地元じゃ負け知らずだぜ、アミーゴ。
    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day01 太陽は山の奥へと隠れ、空は紺青と朱による美しいグラデーションを見せていた。校舎の屋上から遠くに揺れる海原を見つめていた汐見は、屋上に巡らされた柵に凭れて大きなため息を一つ吐き出す。
    「おつかれ」
    「お前もな」
     からからと笑いながら疲れを滲ませた息を吐き出す汐見へと労いの言葉を掛けた空閑に、汐見は小さく笑い言葉を返す。卒業証書を受け取ってから数ヶ月、季節は夏へと差し掛かる頃で。互いに高校指定のジャージを纏う彼らは、次の進学先への渡航までの間をこの場所で過ごす事を決めていた。
     実家に帰るよりも、渡航までの約半年をこの場所で知識を深めた方が有意義だという結論に達したのは何も彼らだけではない。彼らよりも前に卒業していった先達であったり、同学年で本校への進学を決めている者の一部も同じような選択をしており――学校もまた、それを受け入れる体制が整えられていた。
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