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    新茶と若モリが会話してるだけ。ほんのり新茶ぐだ♂だけどぐだはでてきません。

    「君は未来ある若者だ。これから何にだってなれるだろう。それこそ、善だろうが悪だろうが、ネ」
    「……霊基再臨を経て姿かたちが変質することがあっても、サーヴァントのそれは人間的成長とは別のものだろう。ジェームズ・モリアーティの最盛期は物語に紡がれたとおり、あなたがその体現者だという事実も揺らぎはしない」
    「拗ねているのかい?」
    「落胆しているんだ。悪の皇帝かくあれかしという僕の理想から、あなたはずっと遠いものでネ」
    「ふむ。君が悩める年頃なのは充分理解しているヨ。モリアーティ光線とか邪悪ビームとか聞かされても身悶えするだけで耐えてあげているじゃないか」
    「苦情ならそうとはっきり言ってくれないか?」
    「すまない話が逸れた。ともかく、私はすでに結末の用意された、行き止まりの存在なのサ。だからこそ私は立香君との出会いを、ライヘンバッハの谷底に叩き続けられるまでの数瞬の間に見た夢だと今でもふと思ってしまう」
    「今度は惚気話か? よりにもよって僕を付き合わせるなよ」
    「私にとっての変数……我がマスター、立香君。彼が擁するカルデアと、彼が縁を結んだ数多のサーヴァントたち。そして、シャーロック・ホームズを打倒せしめたジェームズ・モリアーティ。棺桶を相棒にしている私と違って、大望を果たした君にはまだ見ぬ可能性があると信じている。どんな不確定要素も、白紙の世界に色彩を取り戻す確率が上がるのならば価値はある」
    「……それはあくまで異聞帯の僕の功績だけれど……評価そのものは、素直に受けとめておくよ」
    「私はせいぜい、蜘蛛の糸を張り巡らせることしかできないからネェ。サ、君は新参者らしくきびきび働きたまえヨ! 非常に不服だが立香君は近頃君を強化するための素材集めに躍起になっているんだ。とっととライヘンバッハを周回してくるといい」
    「アンタ、すっかり干からびたふうを装っておいて、脳の皺ばかりはゆるみっぱなしのようだな。それが立香に浮かされた影響ならいっそおぞましい。僕は今以上に彼と距離を置くことにするよ」
    「大歓迎だヨ! 立香君と君が親しげにしているのを見るとあれこれ無意味な難癖をつけたくなるというか……こう、胸が疼いてしかたがなくてネ」
    「ああならすぐに医務室へ運び込んでやるよ。ここは医療関係者も豊富だそうじゃないか。早期発見できて良かったな。とっくに手遅れな気もするが」
    「口が悪いな青二才の私は!」
    「悪が服を着て歩いているような老いぼれの僕に言われたくない!」
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