たきいぶきが色々と悩んだりする話の最初〜中盤ぐらい-
ふとした事だった。たまたま見かけてしまった、自分自身への言葉。
「滝維吹には実力がない。紅月のメンバーの存在感をかき消している。あの子が入ることで"紅月らしさ"をかき消してる。
蓮巳くんも鬼龍くんも神崎くんもどうしてあの子を入れたんだろう?」
自分自身の携帯画面に写るそんな言葉がやけに胸に残った。
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その日からあまり眠れてない
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-ESビル空中庭園-
「滝」
音楽を鳴らしながらダンスの練習をしていると後ろから声をかけられた。
かけていた曲を止めて敬人の所まで走る。
「蓮巳サン。お疲れ様ね」
「ああ…お疲れ。お前はこんな所で……」
敬人は何かを言うとして言うのを辞めた。そしてまたため息をついてから話し始める。
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