日陰ぼっこのススメほんの数日前まで当たり前だった、どんよりした空模様や肌寒さはどこへやら、空には燦々と輝く太陽に、入道雲も現れ、まさに夏本番という景色が広がっていた。
日差しが降り注ぐ放課後の、忍術学園校庭は、次々と駆け出してくる忍たまたちで、賑わい始めた。
その様子を校舎の窓から眺めつつ、一人の少年が、同じく教室に残った三人の友人たちに声をかける。
「今日は何する?」
「「「いつものあれが良いな……」」」
三人は、声を揃えて即答した。
「そうだね。じゃあ、行こうか……」
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「今日はここが良い感じかな。」
「"日陰ぼっこ"はじめよう……。」
広い校庭の片隅には、太陽の角度と建物や植木の配置によって、日陰になる場所が点在している。
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