「どうしよう……こっち?いや、やっぱこっちの方が良いか?」
ベッド、扉を全開にしたクローゼット、ドレッシングテーブル、そして床。積み重なるように部屋中を埋めつくしている服の山を見下ろしながら、エンジェルは頭を抱えていた。
そして一つ掴んでは姿見の前で体に合わせ、渋い顔をしながら首を九十度近く傾け、また次の服を手に取り同じように体に合わせていく。
「パンツで行く?いやそれじゃあ色気が足りないか……。あっ、これ可愛いかも……いやダメダメダメ。あからさまに短いやつだと、まるで俺が浮かれてるみたいじゃん!!」
そう言うや否や、エンジェルは持っていた赤いミニスカートを適当に放り投げた。すると、すでに床の上に出来上がっていた小さな服の丘が赤色の小さな山へと姿を変える。
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