Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    はいはい

    @haihai88haihai
    カプ雑多
    Twitterにあげにくいやつ収納場所

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 5

    はいはい

    ☆quiet follow

    #五悠
    GoYuu

    「どうしたの悠仁」
    悠仁が急に立ち止まったせいで、数歩先を進んでいた五条が振り返った。
    悠仁の心臓は激しく鼓動を打ち爆散秒読みに入っている。
    言うか言うまいか、悠仁はもうずっと頭を悩ませていた。しかしこれ以上黙っているのは無理だという考えに至った。
    任務帰り。もうすぐ日付が変わる頃、まだ開いているラーメン屋に入って、共に腹を満たした。店を出ると、火照った肌に夜風が気持ち良かった。
    人気の無い遊歩道を並んで歩いているうちに、気持ちが込み上げてきて、声に出さずにはいられなくなってしまった。
    「俺、五条先生のことが好きなんだ」
    心臓がこんなにも速く打つのは初めてのことで、それなりに死線を越えてきたつもりだったけど、それとこれとはまた別なんだなと悠仁は思った。
    五条は振り返ったままの姿勢でしばらく止まっていたが、首筋をポリポリと指で掻いてから、体ごと悠仁の方を向いた。
    「悠仁はどうしたいの?」
    どうしたいか、そんなこと聞かれるなんて思ってもなかった悠仁は、自分がどうしたいのか考えてみた。わからなかった。
    「どうしたいんだろう」
    と、困ったように五条を見る。
    すると五条はフハッと吹き出して、笑った。
    「僕に好きだって言うだけ?言ってどうするつもりだったの?」
    「いやぁ、そこまで考えてなかったわ」
    「なんだよそれ」
    「ごめん」
    「謝ることないけど。悠仁に好きって言われて気分はいいよ」
    「でも先生ゲイじゃないだろ」
    「そうね。悠仁はゲイなの?」
    「違うと思う」
    「だよね。タッパとケツのデカい女が好きなんだもんね。僕はタッパはあるけどケツのデカい女じゃないし」
    「もーっそれ今いいからっ」
    「付き合ってみたらいいんじゃない?」
    「え?」
    「告白したら返事が返ってくるもんでしょ。イエスかノーか。僕はノーじゃないから付き合ってみたらいいじゃん。恋愛は青春の醍醐味だもん。あ、もちろん僕のじゃないよ。悠仁のね」
    口角を上げたままぺらぺらとしゃべる五条に、悠仁は呆気に取られた。
    「本当なら相手は同年代の女の子とかがいいんだろうけど、悠仁が僕のこと好きならそこは変えられないから、僕が悠仁の恋人になるよ。それでオッケー?」
    五条は腰を屈めて、ぽかんとしたままの悠仁の顔を覗き込んだ。
    「悠仁?」
    「……あ、うん。オッケー……」
    悠仁が状況を把握しきれないままで答えると、五条はにかっと笑って言った。
    「じゃあ今から僕と悠仁は恋人同士ね」

    それが一ヶ月前の話。
    五条は多忙であり、二人きりの時間はそんなに作れないものの、時間が合えば二人で食事をしたり、任務がてら二人で街をぶらぶらしたりした。
    五条は意識的に二人の時間を作ってくれているようだった。
    悠仁としては一緒にいられる時間があれば嬉しいし、五条と過ごす時間は食事や映画鑑賞のほか、任務や特訓でも充実感があった。
    ただ一つ、悠仁には気にかかっていることがある。
    それは二人の間に恋人らしさがないこと。
    二人で過ごす時間は増えたが、これまで通り稽古をつけてもらったり、冗談を言い合いながら笑ったり。楽しいけれど、そこにイチャイチャなど存在しない。
    それどころか、一度手を繋いだ時にはすぐに離されてしまったし、ハグを試みたときにも、すぐに引き剥がされてしまった。
    薄々気づいていたけど、五条先生は無理に俺の青春に付き合ってくれてるのかもしれない。
    悠仁はそう思うようになった。
    それでも五条のことを好きなので、二人で過ごしていると触れたくなってしまう。
    「なぁ五条先生」
    「ん?」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💖💞💞💞💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    reikpic

    DONE診断メーカーで出た結果で書いた、呪専五悠。
    「小さな嘘をついた」で始まり、「今なら伝えられる」で終わる物語。
     小さな嘘をついた。
     特段バレても他愛のないものだ。虎杖にとっては、という但し書きが必要ではあるが。
    「俺だって、キスくらいしたことある」
     どうせ女性経験などないんだろうと茶化されたことに腹を立てた虎杖が、ムッとへの字に曲げて放った言葉だ。
    「は?んだよそれ」
     ご機嫌だった五条の機嫌が急降下して、予想外の反応に虎杖の目が大きく開かれる。
     思っていた反応と違う。と、虎杖は無意識に一歩その場から後ろに後退る。あまりにも五条の感情の発露が激しすぎたせいだ。
    「生意気なこと言ってんなよ」
     また一歩、虎杖が後退ると、トンっと背中に壁があたり逃げ場がないことを伝えてくる。
     五条の長い足がその感情のままに虎杖の腰横の壁に叩きつけられて、みるみるうちに虎杖の顔色が青くなった。
    「んむっ」
     知らず力の入っていた虎杖の唇に、五条は噛み付くようにキスをした。いきなり近づいてきた美貌に思わず目を閉じていた虎杖は、何が起こったのかよくわからないといったふうにぼうっとした顔で、数回瞬きをくり返す。
    「お前はこれがファーストキス」
     異論は認めないとでも言うように、五条はニヤニヤと茶化したときと同じよ 532