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    viole_t_te

    成人 夢創作
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    チェックシャツのオタク怪僧が刺さりすぎたので(7巻)

    オタクパロ冒頭の台詞は『マユリカのうなげろりん!!』#100より
    アイドルの現場よくわかりません


    「菫さん、今日も殺人的な可愛さを発揮してくださっていましたね」
     わたしの手をぎゅっと強く握り、真っすぐ目を見て話す彼は今日もわたしのメンバーカラーである紫色のチェックシャツに身を包んでいる。彼の名はグリゴリー・ラスプーチンさん。いわゆるわたしのトップオタである。
    「さ、殺人……!? また大袈裟な……」
    「菫、それを言うなら物騒でしょう」
     隣に立っているアナスタシアさんがツッコミを入れ、アナスタシアさんの列に並んでいたファンの方からも笑いが起こった。アナスタシアさんはグループのセンターだけあり、終演後の接触イベントはいつもたくさんのファンを集めている。しかしとてつもなく塩対応なため回転率も早く、列が捌けるとそそくさと楽屋に帰ってしまうのだが、今日はなぜか隣でわたしを見守ってくれていた。
    「はい、それ以上近付いたら出禁にするわよ」
     アナスタシアさんの一言で我に返ると、ラスプーチンさんのお顔がぐっとこちらに寄せられ、血走った目がわたしをまじまじと見つめていたのに気が付いた。
    「恥じらう菫さんがあまりにもお可愛らしかったものでつい……。菫さん、今日も本当に素晴らしいパフォーマンスと殺人級の可愛さで魅了されてしまいました。絶対にこの手は洗いません……ハア、かわいい……」
    「あ……ありがとうございます……?」
     いつも握手券やチェキ券など、接触イベントがある時はわたしの枠を買い占めてくれる。そのおかげでわたし個人の収益となっているので、ファンが少ないわたしは彼に助けられていると言っても過言ではない。しかし、それにしても大袈裟だと思う。勿論ファンの方がそう思って推してくれているのだから感謝こそすれど、当のわたしはファンからの期待や評価に値するものを返せているだろうか、と不安に駆られることがある。
    「あの、でも手はちゃんと洗ってくださいね! 風邪引いちゃって、次のライブ来られてなかったら、その……さみしいので!」
    「す、菫さん……!」
    「それではお時間で~す」
     スタッフに手を引き剥がされ、ラスプーチンさんは会場の外に押し出されるように帰っていった。
    「また来てくださいね!」
     次のライブは三日後だが、ラスプーチンさんはまた会いに来てくれるだろうか。わたしはひらひらと手を振り、彼の長い髪が揺れながら遠ざかっていくのを見送った。

     珍しくアナスタシアさんに誘われ、会場近くのカフェでお茶をしてから帰ることになった。
    「こんなお店あったんですね……さすがお姉ちゃんです」
    「貴女の姉になった覚えはないわよ。……それより、本題に入るけど」
    「?」
     アナスタシアさんが長い髪を指に巻き付け、毛先を遊ばせながら放った言葉にわたしは驚いた。
    「貴女、あの男のこと好きになっちゃダメよ。わかるでしょ?」
     彼女はそう言い放つと、「あ、枝毛発見」と呟いた。
    「わたしもっとありますよ」
     咄嗟にわたしも毛先を手に取り見せた。最近トリートメントにも行けていないので以前より枝毛が増えてしまった。可愛くなるのにはお金がかかる。他人と比べてもしょうがないが、かわいいの基礎体力が違うのでわたしは一層努力しなければならない身なのにな。
    「はぐらかしても無駄よ。貴女、本当にわかりやすいんだから……」
    「わかってます。そんなわけないじゃないですか」
    「本当?」
    「だ、大丈夫ですよ……!」

    まで書いたんですがまじでまとめられないので一旦おわります!
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