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    陽炎@ポイピク

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    陽炎@ポイピク

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    #lawrenitezweek
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    魂だけの存在になった故教皇が残された者の為に奮闘する話。宗教ごちゃ混ぜなのは許してクレメンス。🍅🐢🍅、🧸👓要素強め

    ソウルメイト神よ。御子イエスを送ってくださり感謝します。御子の流された血を通して救いにあずかる恵みに感謝します。

    私の魂は今私の肉体から離れてしまったらしい。ようやく、天国に行けると安堵したが、天使が迎えにやって来る、という事はなかった。
    ヨハネ22世としてやり残してしまった事があり過ぎたせいなのか私の魂は未だに現世に留まっている。九日間に及ぶ自分の葬儀を空から見下ろすのは妙な気分だった。
    ヤヌシュは私の棺に縋るように泣き崩れていた。
    ああ、ヤヌシュ、私も辛いよ。
    君を残して帰天するのは心が痛む。
    魂だけの存在になってもどうやら私には感情というものが残っているらしい。それと、もうひとつ。
    何故か、人の魂と魂の繋がりが赤い糸となって見えるようになった。そして私はその赤い糸に触れて自在に操れるようだ。糸を操作したら喧嘩していた観光客のカップルは別れたし、逆に仲睦まじい幼なじみ同士を恋人へ進展させる事も出来た。
    不思議なものだ。赤い糸や縁(えにし)というものは本来仏教や儒教特有のものだ。キリスト教の頂点だった私がそんな力を手に入れるとは。だが、これはきっと神が私に残された息子達を導かせる為に与えたものに違いない。
    私はまずヤヌシュとトランブレの間に繋がる糸を切った。
    大丈夫だよ、ヤヌシュ。もう悲しまないで。君がもうトランブレになど怯える必要はない。すぐには無理でもトランブレによるヤヌシュへの支配と圧力はいずれ弱まるだろう。
    次はアデイエミだ。彼はシャヌーミとはとうに別れたそうだが、魂同士の繋がりは未だに切れてないのを見るといずれは過ちが明るみになるだろう。だがそのせいで結果的にシスターが傷付くのは不本意だ。私はアデイエミとシャヌーミの糸も切った。
    次はベリーニだ。
    どうしたんだ、ローレンスとの繋がりが弱まってて今にも糸が切れてしまいそうじゃないか。コンクラーベ中に仲違いをしてしまったのだろうか。私はベリーニとローレンスの糸を繋ぎ直した。
    ところがベリーニからはもう一本赤い糸が見えた。その先を辿ると驚いた事にテデスコ・ゴッフレードがいる。
    魂の繋がりというものは幾ら本人同士が嫌いであってもいずれは引き寄せられる運命だ。よし、この糸はそのままにしておこう。
    次は秘書団長のレイモンド・オマリーと儀典長のマンドルフ君か。二人の間に魂の繋がりである赤い糸が見える。
    糸の強度を上げておこう。今後彼等がどんな関係になるかは未知数ではあるが、君達なら少なからず良き友人として生涯付き合うだろう。
    最後にローレンス。
    ――君はまだベリーニ以外誰とも赤い糸で繋がっていないんだね。
    可哀想に、私との魂の繋がりを失ったから糸が見えないんだ。私のせいで……君を孤独にしてしまった。
    うん?イン・ペクトレ?ああ、私がアフガニスタンのカブールで見初めた息子か。ヴィンセント・ベニテス枢機卿。
    身の危険も顧みずコンクラーベにやって来たのか。
    君の魂から伸びる赤い糸も垂れ下がったまま誰とも繋がっていないのか。私は彼の赤い糸の先を掴んでふわふわとローレンスの所へ飛んだ。私の死を嘆き悲しむ余裕もなくコンクラーベを進行させているローレンスの魂の中を探る。
    あった。ここだ。
    私はベニテスの赤い糸をローレンスと繋げた。
    おや、とうとうお迎えが来たようだ。正しい縁を繋げていなかったら幽霊となって永遠に天国へ行けないままだった、ですって?神は随分と意地悪な試練を与えなさる。
    息子達よ。私が去った後の世界を頼んだよ。
    そして、魂の繋がりを大切にして欲しい。
    その赤い糸がきっと君達を良い方向に導くように、私も祈ろう。
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    陽炎@ポイピク

    CAN’T MAKE #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    『ご都合スタンド攻撃』
    兄貴がペッシと同じ年齢になる話
    左右曖昧表現あるのでご注意下さい
    「ペッシ、ペッシ!」
    誰かの声が聞こえる。知ってるようで知らない声。
    アジトでうたた寝していたオレはうっすらと瞼を開けた。
    「よぉペッシ。お目覚めか?」
    ぼんやりとした意識のままのオレの前には金髪蒼眼の青年が立っていた。
    「……夢?」
    だってそうだろ。皆が仕事で出払ってる間留守をしていたのはオレだけだ。
    「おいペッシ!起きろ!眠そうにしてるんじゃねぇ!」
    肩を前後に揺すられオレの意識は否応なしに覚醒させられる。
    「えっ!?だっ、誰だ!?」
    背丈はオレより少し上だろうか。着ている服は袖が余ってぶかぶかだ。年齢に似合わず高級そうなヘリンボーン柄の仕立てのいいスーツ。
    ーーまさか。
    「まだ分かんねぇのか!マンモーニのペッシ!」
    顎に人差し指を突き付けてくるこの癖は。
    「あ、兄貴かい?あんた兄貴かい?」
    「ペッシペッシペッシペッシよぉ~。咄嗟にビーチ・ボーイを構えるのはいい度胸だが、オレに攻撃しようなんざ10年早いぜ」
    いつものように額に額をくっつけてくる兄貴だったけれど、オレはただ兄貴の若い姿に混乱してばかりだった。
    「もしかしてスタンド攻撃受けたんですかい!?」
    パッショーネはスタンド使 2362