貴方と一緒なら、なんだって。「すまない。司くんはいるかい?」
「おお、天馬ならいるぞー。おーい天馬ー」
「………………」
「てーんまっ!」(バシッ
「うおっ!いきなりなんだ!?」
「呼んでんのに反応しないからだろー。神代が来てるぜ」
「……あ!すまん類!」
「ううん、気にしないで」
司くんが慌てて読んでいた本に栞を挟み、カバンの中に入れるのを見て、ひっそりとため息をついた。
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司くんは最近、珍しく読書を沢山している。
空いた時間は僕とショーに関する相談をすることが多かったけれど、今はその時間のほとんどを読書に向けている。
しかも読む本はかなり早いペースで変わっていっている。
いつもカバーをしていて内容は知らないけれど本の厚みがコロコロと変わるからすぐにわかる。
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