鈍い教官。
好きと言っても俺も好きだよ!愛弟子!と返される。
「教官のことが好きです!」
「ありがとう!嬉しいね!俺も愛弟子の事が大好きだよ!」
クエスト頑張っておいで!なんて笑顔で見送られた。
あれ?私、今、告白したよね??
「好きです。教官」
「俺もだよ!愛弟子!」
今日の私は一味違うぞ。
覚悟しろ。
この鈍感天然教官め。
「教官ちょっと屈んでください」
「?こうかい?」
教官の口元の装備を素早く下ろして、その薄い唇に自分の唇を重ねた。
「!?」
驚いて身を引いた教官は、口を手で押さえて真っ赤な顔をしていた。
してやったりだ。
顔が焼けるように熱いから、私の顔も同じように真っ赤だろう。
「な、なにを…」
「教官も私を好きなんですよね?好きなもの同士、唇を重ねても問題ないでしょう?恋仲なら」
「こ、こい!?」
クエスト頑張ってきますね。と、ニッコリ微笑んで。
真っ赤な顔した教官は暫くそのままだったようだ。
「教官。好きですよ」
「!」
それから私が言うたびに顔を真っ赤にしている教官。
私はちゃんと異性として認識され、おまけに
「俺もだよ…」
真っ赤な顔で小さく小さく告げる、年上の可愛い恋人ができた。