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    Hakuaisan(GWT)

    @Hakuaisan

    二次創作てんこ盛り野郎

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    Hakuaisan(GWT)

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    「お兄ちゃん?」

    終わり

    僕は屋上で過去に浸っていた。あの男を殺してから記憶が元に戻った。生前は四人家族だったが、父が病死し母もそれに続いて亡くなった。そして僕と麻里で二人で暮らしていたところ僕はあの男に襲われて亡くなった。あれが最後の目標だったのか。幽霊となって復讐を果たした今、自分に何ができるのだろうか。『リスト』はまだ手元にある。僕は静かに立ち上がると、コートにしまっていた銃を出してマガジンをスライドさせた後に弾が装填されているかを確認すると屋上の柵を乗り越える。そして飛び降りる。落下中、コートの裾が風を受けて大きくはためいた。
    ****
    「何だよ、これ」
    匿名の通報がありその場所に駆けつけたところ、想像を絶する光景が広がっていた。口で形容し難いほどの死体が椅子に座らされていた。腐敗臭が酷く、思わずその場に吐いてしまった。他の奴らも臭いに顔をしかめたり、死体を見て嘔吐している奴もいた。俺は歯を食いしばって耐えながら、調査を開始した。周りには使い捨てられたボンベに刃物、ペンチ、ドラム缶と爆発物まである。ここで拷問が行われていたことはハッキリした。あとは死体の身元さえ分かれば
    「ん?」
    足元に何か落ちていた。拾い上げると何処かの学生証でそこにあったのは
    ****
    突然、お父さんが押し入って私と同じくらいの女の子連れてきて預かって欲しいと半ば強引にお父さんは、その女の子を置いて行ってしまった。彼女は『伊月麻里』と名乗った。
    「変なことされなかった?」
    「何も・・・気絶させられて椅子に縛り付けられていただけ」
    「お父さんに?」
    「多分・・・」
    麻里ちゃんはそれ以上は何も言わなかった。それから私たちは一緒に暮らし始めた。学校帰りに迎えに来たり、休みの日も殆どの時間を私たち二人は一緒に過ごした。もちろん喧嘩した日もあったけど、翌朝には仲直りしてまた笑いあって過ごした。
    「二人とも本当に仲が良いわね」
    凛子からもそう言われるほどだった。
    「ねぇ、麻里ちゃん」
    「何?」
    「あれ?」
    ある日の帰り道。私が指差したのは黒いコートを着て、つばの帽子を深く被った人だった。その人は電信柱の陰に隠れながらコチラを見ている。
    「麻里ちゃん、あの人って」
    「知らない」
    「・・・行こう」
    「うん」
    早足で家に帰ろうとするも、後をついてきているような気がしてきた。
    「ついてきてるよね?」
    「うん」
    「どうすれば良いかな?」
    「・・・ここ曲がるよ」
    麻里ちゃんが指差したのは細い路地裏だった。私たちはそこに入った。黒いコートの人も追いかけてきて、路地裏に入ってくるが私たちが曲がった路地を見るなり舌打ちした。そして諦めて去っていった。
    「ふぅ~、行ったみたい」
    「そうみたいだね」
    安心したそのときだった。ガッと腕を掴まれて、振り返るとのっぺらぼうに口だけがついたような、人の形をした何か。マレビト、しかも沢山いる。
    「麻里ちゃん!!逃げよ!」
    麻里ちゃんの手を掴んで逃げようとするも、黒いコートの人が邪魔するように前に立ち塞がる。
    「逃げて!麻里ちゃん!」
    マレビトの一人が飛び掛かってきて、私は押し倒されてしまった。
    「麻里ちゃん!逃げて!!」
    「・・・できない」
    麻里ちゃんは震えていた。
    「なんで?早くしないと」
    「絵梨佳ちゃんを置いて行けない・・・」
    そう言った瞬間、黒いコートの人がナイフを出してマレビトに襲い掛かる。マレビトの頭部を切りつけ、仕留めた。2体のマレビトが襲いかかるが懐から銃を取り出して、マレビトのコアを一発で撃ち抜いていく。その人の後ろからも来るが素手でコアを破壊する。
    「逃げて・・・」
    「え?」
    「逃げろと言っているんだ!!」
    コートの人は私たちに叫んだ。
    「そこの路地は二つに分かれている!!早くしろ!!」
    黒いコートの人は銃をマレビトに向けて発砲しながら叫ぶ。麻里ちゃんは怯えながらも私の手を掴んで立ち上がるが、私はその人の事が気になった。まるで自分の命を犠牲にして私たちを助けようとしているように見える。
    「早く行け!俺が時間を稼ぐ!」
    その人は銃を構えて発砲する。マレビトは恐れることなく向かっていく。銃を構えるも弾切れなのか、銃を捨てナイフに持ち替える。懐に入り込み両手に持ったナイフでコアにヒビを入れて砕く。しかしコアを砕かれてもマレビトは倒れずに、その人を殴り飛ばす。そして至近距離で特攻してマレビトの頭を吹き飛ばした。。
    「くっ!」
    その人は壁にぶつかって倒れた後、動かなくなった。私達は駆け寄った。まだ息をしていたけど虫の息だった。私よりも身長が高くて大人びた人だとは思っていた。けれど、麻里ちゃんには見覚えのある顔だった。
































































    「お兄ちゃん?」
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