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    Hakuaisan(GWT)

    @Hakuaisan

    二次創作てんこ盛り野郎

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    Hakuaisan(GWT)

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    地縛霊と祟り屋

    ※ちょいグロ注意

    「なんでお前らがいるんだ?」
    「邪魔してるぞ祓い屋」
    「おい暁人」
    「だってKKの知り合いって言ってたから」
    家に帰ると暁人が祟り屋と談笑してたんだが。しかも暁人はちゃっかり菓子を貰って食べている。
    「こいつらは知り合いでも何でもないぞ」
    「祓い屋とは仕事上関わりはあるんだがな」
    「ただの悪縁だ」
    「ふーん」
    暁人は菓子を食べながら話を聞いているが、お前どんだけ食べたんだ?
    「暁人、それ何個目だ?」
    「・・・たくさん」
    「正直でよろしい」
    「だってくれるって言うから」
    「まさか地縛霊に養われてると思わなかったぞ祓い屋」
    「いい妻を持ったな」
    「新婚の品を送ろうか?」
    「なんだよお前ら!!」
    祟り屋が揃いに揃ってからかい始めた。今にでも追い出してやりたい気分だが、暁人が楽しそうにしているのでどうにもできない。
    「まあ、そんな怒らなくてもいいだろ祓い屋」
    「おい」
    祓い屋が俺の肩に手を乗せた途端、暁人の皮膚が腐敗し穢れが拡がる。完全に癪に触ってしまったようだ。
    「KKから手を離して、じゃないと刺すよ」
    拡がった穢れが変形し、腕のようになると祟り屋を引き剥がし壁に叩きつける。
    「落ち着け暁人」
    「落ち着いてるよ、こいつらが僕のKKに手出したから」
    「手出したって程じゃないが・・・」
    暁人は俺関連になるとすぐに感情的になり、悪霊化する。この前は俺が別の女性と話しているところを見たと凛子から聞いた時にもこの姿になった。
    「触れたのは手を出したのと同然だから、それにお前らみたいに一方的に揶揄してるようなのとは違って僕はKKを第一に考えているから。分かったか?またさっきのようにやったら・・・ね?」
    淡々とした口調で祟り屋に語る姿は恐ろしい。
    「次やったらこれ以上になるからな」
    暁人が元の姿に戻るのと同時に、辺りを埋め尽くしていた穢れが引いていく。
    「祓い屋、怒らせるんじゃないぞ」
    「んなもん言われなくても分かってるよ」
    のほほんと菓子を頬張る暁人を見てそう誓った。
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    32honeymoon

    TRAINING・先日アップした画像版に修正を加えて、今までとおなじ横書きにしました。前回読みにくかった皆様はよければこちらで。
    ・修正したのは暁人くんの心情描写が主です。まだKのことを好きになりかけてきたところで、信じる心と無くしてしまう不安の板挟みになっている雰囲気がちょっと出てないかなと感じたので、台詞回しを少し変えてみました。まあ内容は同じなので、再読頂かなくとも問題ないと思います…単なる自己満足。
    【明時の約束】「ねえ、KK。たとえば今、僕がこの右手を切り落としたとして、ーあんたの宿っているこの魂は、何処に宿るのかな」

    ー突然。自らの右手に在る、そのあたたかな光と靄のかかる手のひらに向かって、突拍子もないことを言い出したその体の持ち主に、KKは呆れたように何いってんだ、と返した。

    『ーオレの魂が宿る場所は、ココ、だろ。手を失ったとて、消えるわけがねえ。ああ、ただー大切なものが欠けちまったって言う事実に対して、クソみてえな後悔だけは、一生残るだろうな』

    気を抜いたままで容易に操れるその右手。ぶわりと深くなった靄を握り込むようにぐっと力を込めると、とんとん、と胸を軽くたたく。

    「後悔、?」
    『ああ、後悔だ』
    「どうして?これは、僕の体だ。例え使えなくなったとしても、あんたには何の影響も無い筈だよね。それとも、使い心地が悪くなったとでも文句を言う気?ーああごめん、言い過ぎたかも。…でも、そうだろ」
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    takeke_919

    DONE #毎月25日はK暁デー
    素敵タグにギリギリ間に合いました💦
    お題は「おはよう」
    Kは成仏したのではなく、暁の中で眠りに付いたという説を添えて。
    毛色の違う話が書きたいなぁと思い至ったまでは良いものの、毎度のことながらお題に添えているかは迷走してます🤣
    目醒めの言の葉 東京の街を覆っていた濃く暗い霧は晴れ、東の空からは眩い光を放つ日輪が顔を覗かせている。

     幾重にも連立する朱鳥居を潜り、石燈籠の淡く揺らめく灯りに照らされた石階段を登る暁人の胸中には全てを終わらせた事による達成感と、追い求めた者を失ってしまった喪失感。そして、自身の中に宿る男への寂寥感が入り混じっていた。男の悲願は達成され、その魂が刻一刻と眠りに就こうとしているのを肌身に感じる。

     本当に独りぼっちになってしまう。

     そうは思うものの、妹に、両親に誓った。泣いても、みっともなくても生きていくのだと。次に会うのは、最後の最後まで生き抜いた、その後なのだと。

     一歩一歩、階段を登る最中にKKから彼の妻子に向けての言伝を預かった。『最後まで、あきらめずに生き抜いた』と、そう語られた言葉は、彼の想いが沢山、たくさん詰まった大切なモノだ。何があっても絶対に伝えなくてはと、しかと心に刻み込んだ。
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