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    こんな何もないような日が一番の幸せ

    「KK~くっつかないでよ~」
    「別にいいだろ、俺達だけなんだから」
    僕は朝食の後片付けをしているけど、KKが後ろから抱きついて離れてくれない。あの一件から僕とKKはある意味夫婦のようにべったりしている。
    「離れてよ~、それに邪魔」
    僕はKKを引きはがすため、思いっ切り足を踏んだらKKが跳びあがった。
    「いった!!お前やったな!」
    「ひゃん!!」
    怒ったKKは僕のお尻を思いっきり叩いた。
    「もう!何すんの!」
    「お前が悪い」
    ぶーぶーと文句を言い、お尻を摩りながら片付けを進めていく。くっつくのはいいけど限度ってものがあるよね。まあ僕も人のこと言えないけど。
    「終わったよ~今日は休み?」
    「そうだよ」
    「じゃあ一緒にいられるね」
    KKに寄りかかりながら言うと、KKは僕を抱きしめた。KKの暖かさが身に染みてくる。腕にはあの時、僕が付けた傷が痕として残ってしまっている。
    「なあ」
    「ん~?」
    KKが僕を真剣な顔で見ていた。なんだろう?
    「俺・・・本当にお前のこと愛してるから」
    「僕もKKのこと愛してるよ~」
    KKの顔が近づいてくる、目を閉じると唇が重なる。最初は触れるだけだったのに、どんどん激しくなってくる。僕は息が苦しくなって、KKの胸を叩くと離れた。
    「はぁはぁ」
    「悪い・・・がっついた」
    僕は恥ずかしくて、手で顔を覆った。KKが僕の顔を見て笑っているのが分かったけど、顔を隠したままにする。だって恥ずかしいんだもん。
    「ねぇ、今日どうする?」
    「どうするもなにも、暁人と一緒にいられればいいんだよ」
    「じゃあ、そうしよっか」
    KKの膝に座り、僕はKKに寄りかかった。KKが僕の頭を撫でながら、何か考え込んでいる。どうしたのか聞くとなんでもないと言われた。気になるけど、言いたくないなら仕方ないよね。
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    32honeymoon

    TRAINING・先日アップした画像版に修正を加えて、今までとおなじ横書きにしました。前回読みにくかった皆様はよければこちらで。
    ・修正したのは暁人くんの心情描写が主です。まだKのことを好きになりかけてきたところで、信じる心と無くしてしまう不安の板挟みになっている雰囲気がちょっと出てないかなと感じたので、台詞回しを少し変えてみました。まあ内容は同じなので、再読頂かなくとも問題ないと思います…単なる自己満足。
    【明時の約束】「ねえ、KK。たとえば今、僕がこの右手を切り落としたとして、ーあんたの宿っているこの魂は、何処に宿るのかな」

    ー突然。自らの右手に在る、そのあたたかな光と靄のかかる手のひらに向かって、突拍子もないことを言い出したその体の持ち主に、KKは呆れたように何いってんだ、と返した。

    『ーオレの魂が宿る場所は、ココ、だろ。手を失ったとて、消えるわけがねえ。ああ、ただー大切なものが欠けちまったって言う事実に対して、クソみてえな後悔だけは、一生残るだろうな』

    気を抜いたままで容易に操れるその右手。ぶわりと深くなった靄を握り込むようにぐっと力を込めると、とんとん、と胸を軽くたたく。

    「後悔、?」
    『ああ、後悔だ』
    「どうして?これは、僕の体だ。例え使えなくなったとしても、あんたには何の影響も無い筈だよね。それとも、使い心地が悪くなったとでも文句を言う気?ーああごめん、言い過ぎたかも。…でも、そうだろ」
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