夢中になってください 漣ジュン「いつも、オレのそばにいてありがとうございます」
彼女の頬に手を当てて、優しく撫でると目を細め、オレの手に彼女のそれを重ねてくる。その表情一つ一つが愛おしくて胸がいっぱいになる。
「覚悟してくださいよ」と言って腰を引き寄せ、彼女の長い髪をよけて首元をあらわにすれば、そこに強く噛みついた。突然のことに彼女は困惑していたが、オレの背中に優しく手を置いた。
噛み跡を舐めるとビクッと動いて恥じらうような表情をする。その一連の行動が愛しくて、オレの腕の中に彼女を収める。すっぽりと収まる彼女が可愛くて、オレのものだと言わんばかりに強く抱きしめる。弱々しい声で、「苦しいよ」とどこか優しい声で言う彼女が可愛くて、今のオレには逆効果だ。
「どうしてほしいっすか?」
顔が爆発するんじゃねえかってほど真っ赤になってるあんたが可愛くて、つい意地悪を言ってしまう。
「……可愛いっすね」
そう言うともっと赤くなる彼女が可愛くて耳元で何度も可愛い可愛いと囁いて、たまに首や耳を甘噛みする。唇にキスを落としたら下唇を優しく噛んだりする。
それを続けていると応えてくれるから、嬉しくてまたぎゅっと抱きしめる。あんたが好きでたまらないので嫌って言ってもやめないっすからね。オレだけに夢中になってください。