エロトラップダンジョン 〜導入編〜　"偉大なる航路グランドライン"のある島には言い伝えがある。
　——夜になったら"西の入り江"には近づいてはならない
　昔そこで男が消えただの、人のうめき声が聞こえてくるだの、真偽のわからない話がいくつも残っていた。
　近くに住む村の人々はあやふやな噂を信じることはなかったが、そもそも人気が少なく岩場の多い危険な場所なので近づくこともなかった。
　ところが最近、別の島からやってきた複数人の若者らが、面白半分にその入り江に足を踏み入れてしまったらしい。
　夜が明けて、どうにか逃げ出してきた若者の一人が村人に助けを求めたが、結局救助することはかなわなかった。
　命からがら逃げ出してきた若者も、よほど恐ろしい目にあったのか何があったのか決して話そうとしなかった。

【百獣チャンネル・特別編】謎のレスラー"X"とその恋人へ突撃インタビュー‼︎①　年末恒例、百獣レスリング年越し大決戦、伝説——もとい『珍騒動』——の一夜から、月もまだ跨がないうちのこと。
　ドレークとホーキンスの元へ、キングからある連絡が届いた。
「おれたちをメインで動画の制作を？」
　予想もしていなかった内容に二人は驚きを隠せなかった。
「ああ、あの後の反響が予想よりも大きくてな。ドレークが元々短期間しかいなかったこともあって、あることないこと情報が飛び交っている状態なんだ」
　端末のカメラの向こうでキングが説明を続ける。
「放置してるとエスカレートして百獣全体のイメージにも関わってくる恐れがある。
　だが、ホーキンスは関係者とはいえ一般人。悪く言う奴がいても『百獣とは関係ないだろ』と言われてしまえばうちも手出しできない。

【百獣チャンネル・特別編】謎のレスラー"X"とその恋人へ突撃インタビュー‼︎④201.書き起こしbot
　マリア「おまえさんも髪が長いもんね」
　キング「会ったばかりの知らんやつにいきなり髪触られたり切られたりするからな」
　ホーちゃん「えっ」
　X「えっ」
　ぺーたん「次行こう‼︎ 次‼︎」
　
202.
　おっとキングの闇が……
　
203.
　髪があってもなくても
　勝手に人の体に触ったらいかんよ
　
204.書き起こしbot
　マリア「では次も多かった質問‼︎
　『お互いのどこが好きですか？♡』
　『お互いの好きなところを教えてください』
　さあお答えいただきましょう♡」
　
205.
　おかしいな……
　既に答えを聞いた気がするのは
　なぜなんだろう……
　
206.
　無自覚天然惚気ザウルスのせいかな……
　
207.書き起こしbot