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    hakuto___sato

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    hakuto___sato

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    彰冬 とやたん(1/2)です。長い。ねむねむでかいたので本当に駄文です。ごめんなさい。怒らないで…1は全年齢いけます でもやまもおちもないです 全部読む勇気があるかの判断基準にしてください…推敲してないので誤字あるかと まじごめん うん 書き直すかも 反省してるけど可哀想なので供養です もう恥ずかしくて読み返せん

    #彰冬
    akitoya

    「ありがとうございましたー」

    クラス全員の、バラバラな声とそれを皮切りにして騒がしくなった教室。勢いよく椅子を机に投げつけて走り去っていく男子、やけに声の大きくなった女子、色んな人間がいるな、と認識させられるその光景を、冬弥は少し眺めたあとどちらに属するでもなく音も立てずに席に着く。誰にも気づかれない溜息をついて、ふと窓の外を眺めた。既に校舎を出ている生徒も多く、そのまま校門を通過するものも、部室に向かっていくものもこれまた様々だった。は、として冬弥はスラックスのポケットに手を伸ばす。取り出したスマートフォンは、普段ならカバンに仕舞っているはずのものだ。昼休みに彰人と屋上で食べる時、聴かせたい曲があって持っていってそのままだったな、電源は切っておいてよかった、と冬弥は思う。ボタン長押しで電源をつけると、一件のメッセージが入っていたことに気がついた。確認しようとそれをタップした時、

    「おまたせ。帰るぞ」

    ぽん、と肩を叩かれてそちらを向いた。反射的にスマホを伏せる。別に何かまずいことが表示されている画面だったと言うわけでもないはずだったが、冬弥はうまく言葉が出せなかった。

    「……冬弥?なんかあった?」

    肩に手を置いたまま、彰人は俯いた冬弥の顔と、次にその手に持ったスマホを怪しげに見やる。もう一度冬弥の表情を確認した。恐怖……?はない、一体どう、

    「な、なんでもない!帰ろう」

    らしくもなく、がたんと音を立てて立ち上がり、そのまま掛かったカバンを引ったくるように手に取った冬弥は、勢いのままに歩み出した。
    彰人はしばらくその背を見つめていたが、いくら冬弥、相棒だとはいえスマホの内容に詮索するのは野暮だな、となにも言わずに続くように教室を後にした。


    「そーいやさ、今日の昼の曲良かったよな。あのバンドの曲もっと聴きてーわ」

    赤に変わった信号を待っている間、ふと脳裏に流れ出したメロディーに、昼の出来事を思い返しながら彰人は言う。

    「だろう?彰人ならそう言うと思っていた」

    すると冬弥はがさがさと鞄を漁り始め、やがて四角に折り畳まれた袋を取り出した。

    「なんだこれ」

    「CD。とりあえず彰人が好きそうな曲のセレクトを持ってきた。まだあるからもっと聴きたかったら言ってくれ」

    「まじ?さんきゅー」

    くるりとをそれ開けば、たしかに2枚ほどのCDが確認できた。というか、CDまで持ってくるなら今日昼の感想を聞いて明日でもよかったのに、と思うが、それでも冬弥がわざわざ彰人が好みそうな曲を抜選して持ってきてくれたことがただただ嬉しかった。思わず変に緩みそうになる口角を抑えながら、それを鞄にしまう。

    「返すのはいつでも構わない。もうスマホにも入れてあるからな」

    「おっけー、でもなるべく早く返すわ」

    もう一度礼を述べると、ちょうど信号が青に変わり、いつも彰人と冬弥が別れる交差点まですぐに辿り着いた。

    「そんじゃ、また明日な。放課後直接杏たちと集合だから、忘れんなよ」

    「あ、あぁ。わかっている」

    そのまま手を振って彰人は帰ろうと背を向けた。
    その背中に思わず冬弥は手を伸ばす。

    「あ、彰人!」

    「ん?」

    呼び声に、首だけで振り返った彰人は、微妙に首を傾けて尋ねる。そのブレザーの裾に触れるか触れないかのところで、冬弥の手は暫く虚空を彷徨った後、そのまま下された。溜めた末にぽつり、とつぶやく。

    「……また、明日」

    一体、何をしているのだろう。引き止めておいて言う言葉がそれだけなんて。彰人が俺の異変に気づかないはずもないのに。だが、そんな彰人の優しさに、甘えている自分をそのまま認めてしまえるほど冬弥のプライドも低くない。

    「……」

    ほら、案の定彰人は眉を顰め、怪しんでいる。今思い返せば教室で慌ててスマホの画面を隠した時から怪訝に思っていたけれど、気づかないふりをしてくれていたのかもしれない。いや、きっとそうだ。彰人は器用だから。俺なんかよりずっと。何をしてもうまくいかない、自分とは全く違う。伝えたいこともろくに伝えられない、伝えたいのに、もうとても数え切れないほどの想いを、全部伝えたいのに、どうしてたった一つもできないんだろう。あぁ、そうか。怖いのか。俺は彰人にずっと甘えてきた。彰人なら、何も言わなくても俺のことを全てわかってくれると思い込んできた。だから今更、たった一つでも彰人に受け入れられないようなことがあると、耐えられないのか。いつからこんな弱い人間になっていたんだろうか。いや、元からそうだったのかもしれない。もとより俺は、彰人には全く相応しくなくて、だから――

    「なぁ、オレ今日バイトなくて暇なんだけど。公園で一緒にさっきの曲聴かねぇ?スマホに入ってんだろ?」

    「え、あっ……」

    だめだ、だめだ、また彰人に甘えている。このままじゃ俺は、

    「い、いやだ……」

    「え?」

    「あっいや、ちがうんだ、その、」

    上手く言葉が出てこない。なんで?なんで?
    冬弥は焦燥を露わにし、その喉元からはヒュッとした音すら聞こえているが、本人にはそれを自覚できる余裕もなさそうだった。その様子にやばい、と彰人は直感した。

    「おい、なんかよくわかんねぇけど落ち着けって。顔真っ青だぞ」

    彰人はそのまま冬弥の肩を支え、近くの日陰で壁にもたれ掛かるように座らせた。そのまま深呼吸をするように促すと、段々と下手な呼吸が整っていく。

    「大丈夫か?」

    「……すまない、大丈夫だ。」

    胸元を抑えた手をぎゅっと握りしめる。普段ならネクタイが皺になると絶対にしないその行為だったが、今ならそんなこと気にできる余裕もない。蹲るように座りこんだ冬弥の背を彰人が優しくさするその手だけでも決壊したように涙が溢れそうだった。

    「でも心配だし、家まで送ってくわ。途中でぶっ倒れられたらたまったもんじゃないし。てかお前最近全然寝てなかったろ」

    「えっ」

    言い当てるような言葉に驚いて思わず伏せていた顔を上げる。それを見た彰人は心底呆れたような顔をして見せていた。

    「オレが気づかないとでも思ってたのか?最近確かに忙しかったし無理もねぇけどさ、お前はクソ真面目馬鹿だからどーせ息の抜き方も知らねぇんだろ」

    全て見透かされていて、何も言えない。その通りだ。だけど多忙であったのは俺だけではなくて白石や小豆沢、彰人だって同じだったはずだ。なのに俺だけがいつも足を引っ張っている。このままではチーム全体に悪影響が出るのも時間の問題だ。思わずグッと唇を噛み締めようと力が入った口元に、優しく指が触れた。

    「お前が一番知らないのは頼り方だって。下手くそ」

    言葉の割に、この声色は温かく優しすぎた。指が頬に触れ、目尻を拭う。暫く嗚咽を漏らした冬弥は弱々しく彰人のブレザーの袖を掴んだ。

    「……きょう、うちにきてほしいんだ」

    「え、今から?…家の人とかは?」

    「かえってこない。さっき連絡があって、日曜までいない」

    「日曜?……随分長いな、それ。ほぼ一週間じゃねぇか」

    「父親の知り合いが危篤なんだ。兄はもともと二週間ほどいないから」

    「なるほどな…さっきの連絡って、俺に隠したやつ?」

    3秒くらいしてから、こくり、と冬弥は頷く。妙な話だ。そんなこと普通は隠すようなことでもないだろうに。

    「その、だからよかったら、……泊まって行かないか?」

    袖を掴む力が一層強くなる。
    なにか、不安なことがあるのだろうか。先程の様子からして平常ではないのは容易にわかる。なおさら一人にはして置けない。その上にそっと彰人の手が重なった。

    「冬弥がいいなら、そうするわ。」

    全身の緊張が一気に緩和した。もはや何に緊張していたのかもわからない。冬弥から初めて家に誘うこともそうだけれど、おそらくは冬弥の中で色々なものがいっぱいいっぱいになっていたせいで、感情の起伏が激しくなっていたためだろう。決して、それからのことを期待してだとかそういったことではない。断じて。別になにか重大なイベントが終わったわけでもないのに冬弥は詰まっていた息を大きく吐く。そのまま項垂れようとした頭は、頬を両手で包み込んだ彰人の手によって遮られた。

    「またお前の新しい表情みーっけ」

    「え……?なに、どんな顔してる、俺」

    「んー?」

    ニヤニヤと意地の悪い顔を浮かべる彰人に、段々今まで悩んできた自分が馬鹿になってくる。悩みというのは些細なもので、陥っているときは肥大化して見えるけれど、いざ抜け出してしまうと本当に大したことのないものだ。それに気づけたのも、また彰人のおかげだな。さすが俺の、最高の相棒だ。もう幾度思ったか分からないことをまた誇らしく思い、思わず笑みが漏れかけた時、

    「ちょー寂しそうな顔」

    ふふ、と滅多に見せないような微笑み顔。放った言葉よりその表情が冬弥の心臓に深く突き刺さる。

    「……!?」

    投下された爆弾は、冬弥の動きを固め顔を茹で上げるには十分すぎる威力だった。

    「いこーぜ。もう日が暮れる。あ、オレんちよってっていい?明日の服とか色々取ってくるわ」

    「え、あ、あぁ。わかった」

    そのまま手を引っ張られる。前を歩む彰人の背中は、なんだかいつもより頼もしく見えた気がして、今度こそ冬弥は彰人に気づかれぬように笑った。


    ―――――――――――――――――――――――


    「おじゃましまーす」

    「どうぞ」

    靴を揃えて家に上がる。いつ見てもきれーな家だなーと彰人は思う。あの後家に寄って服、その他重要品たちを回収して今に至る。もちろん、冬弥が嫌がらないのをいいことに手は離さなかった。

    「あ、あのさ、なんか家に余ってるお菓子あったから持ってきたんだけど。冷蔵庫入れといてくんない?」

    「わかった。わざわざありがとう」

    彰人から受け取った白い箱を冬弥は何も疑わず冷蔵庫に入れる。察しが悪いのか気遣ってくれているのかどっちだよ、と彰人は思わず突っ込みたくなるところだが、それをしてしまうと水の泡になってしまうので飲み込んだ。

    「にしてもいつきてもお前の部屋って整ってんな。寝ろよ」

    「……それは生活感がないと言いたいのか」

    ご名答〜と答えながら、彰人はいつもの場所にカバンを置いた。唸りながら腕を上げて背を伸ばす。冬弥にはそんな何気ない行いが、彰人が自分には気を許してくれているのだと感じて嬉しく思った。

    「ブレザー脱いで。皺になる」

    「おー。さんきゅ」

    彰人からブレザーを受け取り、ハンガーにかけクローゼットの取っ手左側にかける。彰人のブレザーの定位置だ。冬弥はこうして自分の空間に彰人の場所が増えていくのが嬉しかった。逆に、それがなくなるとき、例えば彰人が帰ってしまった後の部屋が大嫌いだった。自分の中から、彰人が消えてしまうような気がするから。

    「……もうこんな時間か。オレなんか作ろうか?買ってくる?」

    「呼んだのは俺だから俺が作る。彰人は部屋で待っていてくれ。それとも先にシャワーを浴びるか?」

    風呂でもいいぞ、と付け加えて冬弥は彰人に振り返った。

    「っ!?、あき、」

    するとその目と鼻の先に彰人が立っていたのだ。思わず驚いて後退しようとした腰に彰人腕が回ってそれが遮られた。

    「そこはさぁ、」

    段々とその顔が近づいてくる。どこを見ればいいのかわからない。冬弥は目をぎゅっと閉じて黙り込んだ。どくん、どくんと体を震わせる心拍が、至近距離の彰人に伝わりそうだ。不意に、唇に柔らかい感覚。初めてではない、その感触と温かさ。しかし冬弥にとって唐突だったため、それが何かを認識するには時間がかかった。思わず目を見開いた。ぎらりと煌めく檸檬色にスカイグレーが映る。本能的にやばい、と思った。でも、体はピクリとも動かない。視線すらその檸檬色に囚われてしまっている。目が離せない。なんの音も捕えない耳に、彼の声だけが響いた。

    「ご飯にする?お風呂にする?それとも、」

    いつもより低い、声。知ってる。彰人の、俺だけが知ってる彰人の声。体が震える。しかし、彰人はそれ以降何も言わない。強いて言うなら、これ以上ないくらい悪い顔をして僅かに首を傾げている。もしかして、本当にもしかすると続きは俺に言え、と?いや、いやいや、無理。知ってる、知ってるけど無理。ふるふると必死に頭を振って拒絶の意を示す。恥ずかしい。そんなの。

    「顔真っ赤。恥ずかしい?かぁわいいねとーや」

    その場から逃れることに必死になっていて、彰人が耳元まで近づいていることに意識を向けることができなかった。直接脳に差し込まれたみたいに囁かれたその言葉に腰が崩れ落ちる。声だけなのに、足がガクガクとして言うことを聞かない。済んでのところで抱き留めた彰人は、そんな冬弥の様子を見て喉で笑っている。全く意地の悪いやつだ、と冬弥は言うことを聞かない体に叱責をしながら彰人を精一杯睨みつけた。

    「耳弱すぎ。あとそんな涙目で睨まれてもより可愛いだけなんだって」

    「さっきから可愛い可愛いって……!」

    必死に彰人の胸元を叩いてみるも、上手く力の入れられない腕では猫パンチほどの威力しか出ない。あまりに悔しくて睨んでみるも、意味がないことを思い出してまた悔しくなる。

    「何一人で面白いことしてんの?」

    「黙れ!!!!」
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    hakuto___sato

    CAN’T MAKE彰冬 とやたん(1/2)です。長い。ねむねむでかいたので本当に駄文です。ごめんなさい。怒らないで…1は全年齢いけます でもやまもおちもないです 全部読む勇気があるかの判断基準にしてください…推敲してないので誤字あるかと まじごめん うん 書き直すかも 反省してるけど可哀想なので供養です もう恥ずかしくて読み返せん「ありがとうございましたー」

    クラス全員の、バラバラな声とそれを皮切りにして騒がしくなった教室。勢いよく椅子を机に投げつけて走り去っていく男子、やけに声の大きくなった女子、色んな人間がいるな、と認識させられるその光景を、冬弥は少し眺めたあとどちらに属するでもなく音も立てずに席に着く。誰にも気づかれない溜息をついて、ふと窓の外を眺めた。既に校舎を出ている生徒も多く、そのまま校門を通過するものも、部室に向かっていくものもこれまた様々だった。は、として冬弥はスラックスのポケットに手を伸ばす。取り出したスマートフォンは、普段ならカバンに仕舞っているはずのものだ。昼休みに彰人と屋上で食べる時、聴かせたい曲があって持っていってそのままだったな、電源は切っておいてよかった、と冬弥は思う。ボタン長押しで電源をつけると、一件のメッセージが入っていたことに気がついた。確認しようとそれをタップした時、

    「おまたせ。帰るぞ」

    ぽん、と肩を叩かれてそちらを向いた。反射的にスマホを伏せる。別に何かまずいことが表示されている画面だったと言うわけでもないはずだったが、冬弥はうまく言葉が出せなかった。

    「……冬 5492

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