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    shiba

    @mie_v0_0v
    主にobm、留♂〆のSS置いてます。
    たまーに絵も描きますが、アナログなので、落書きのようなものがほとんどです。
    反応いただけると嬉しいです。

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    shiba

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    留♂〆です。
    AP回復の「シメオンがD.D.D.の操作を教えてほしいみたいです」を見ながら、ぼーっと考えたネタです。
    全てに真剣に返事をしそうなシメオンが、愛しすぎます。

    #obmプラス
    obmPlus
    #obeymemc

    はじめての、でぃーえむ。シメオンが、D.D.D.を凝視しながら、右手の人差し指を宙に浮かせて固まっている。

    「何…してるの?」

    隣でしばらく見ていたが、かれこれ5分ほどその状態なので、心配になって聞いてみた。

    「メッセージが来ててね?『余命わずかな私にご支援を』って、これ、どうやってお金送ればいいの?」

    透き通った南国の海のような、純粋なターコイズの瞳が、こちらを見つめる。
    …あーー!!もぉっ!!こんなこともわからないのか、このド天然は!

    「シメオン、D.D.D.貸してみ?」

    シメオンからD.D.D.を受け取り、一緒に画面を覗き込む。
    案の定、怪しいDMの類で、文章は少しおかしく、間にリンクがいっぱい貼ってあった。

    「シメオン、これは詐欺だから無視していいんだよ?絶対、お金送っちゃダメだからね!」

    シメオンの目を見ながら、諭すように言う。

    「でも、病気の人が、待ってるんだよ?」

    シメオンが、目に涙を溜めて訴えてくる。

    「待ってないの。そういう文章で、シメオンみたいな純粋な人を騙して、お金と個人情報を盗むのが、この人たちの仕事なの」

    シメオンの肩を掴んで、少し大きな声で言う。

    「でも、でもっ…もし、本当だったら!?」

    今にも泣きそうな顔で俺を見つめる。
    どうしてそこまで純粋なんだ…。
    …そうか…こいつ、天使だった…。

    「ねぇシメオン。この人は、シメオンの知ってる人?知ってる人なら助けてあげればいいと思う。でも、知らない人が急にお金の無心をしてくるなんて、おかしいと思わない?」

    感情に訴えかけても埒が明かないと思い、俺は、丁寧におかしいと思う点を指摘した。
    これなら、シメオンもわかってくれるはず。
    逆に、これでダメなら、もう、諦めるしかない。
    シメオンは、画面を見ながらしばらく沈黙し、必死に頭の中で色々と考えを巡らせているようだった。
    ようやく顔を上げると、溜まっていた涙を拭いて俺の顔を見る。

    「…そうだね。確かに、MCの言うことは正しいと思う。俺も、もし、本当にお金がなくて困ってたら、MCに相談すると思うし」

    「その前に、病気になんてなったら付きっきりで看病するけど」

    シメオンの前髪を避けておでこに手を当てる。

    「つ…付きっきりで?ずっと、一緒にいてくれるって…こと?」

    シメオンが、頬を染めながら俺の目を見つめてくる。

    「うん、当たり前じゃん。だって、心配だもん」

    頭を撫でると、シメオンはくすぐったそうに目を細める。

    「…嬉しい。めったに病気になんてならないけど、MCが傍にいてくれるなら…病気になりたい…」

    確かに、天使が病気になるとは聞いたことがない。
    風邪とか引くのかな?
    でも、いつもこんな格好してて風邪引かないんだから、やっぱり引かないのか?
    まぁ、今はどーでもいいや。

    「馬鹿なこと言わないの。健康が一番」

    シメオンのおでこを人差し指でツンとつつくと、つついた所を自分で撫でている。

    「うん。…あ、でも、MCが病気になっても、俺が付きっきりでお世話するからね!」

    シメオンが俺の両手をぎゅっと握って真剣な眼差しで言う。
    それは嬉しい。
    すぐにでも風邪を引きたい気分だ。

    「そう?あー、俺、熱あるかもー。お熱計ってー!」

    そう言って、俺はシメオンとおでことおでこをくっつける。

    「またそーやって…もうっ」

    顔を真っ赤にしながら、必死に俺の肩を押して離れようとする。

    「やーん、シメオン、病人に冷たーい!」

    「病人じゃないでしょ!熱もないからっ!」

    くっつけたおでこをぐりぐりすると、それを遮るように、俺のおでこを両手を使って全力で押し返してくる。

    「ちぇー」

    俺は渋々、シメオンから離れて、借りていたD.D.D.を返す。
    シメオンが、戻ってきたD.D.D.を見て、またメッセージの続きを繰っていると、突然、俺の肩を叩いた。

    「あ、MC、大変!『あなたに1000万グリムが当たりました!』って来てる!」

    「だから、それも詐欺だから!」

    キラキラした目で俺を見るので、また必死に否定する。

    「すごいね!いつの間にそんなの当たってたんだろ?」

    しかし、シメオンは聞く耳を持たず、DMの内容を熟読している。

    「……はぁー…ダメだこりゃ」

    俺は遂に頭を抱えてしまった。
    このままいったら、怪しいDM全部にシメオンはご丁寧に反応を示すんだろう。
    それをひとつひとつ説明して納得させて…となると気が遠くなりそうだ。
    今度、シメオンが眠っているうちに強力なフィルターをかけて、DMも履歴から全部削除しておこう。

    純粋なのはいいことだし可愛いことこの上ないけど、たまにちょっと困りものなんだよなぁ。
    ホントに、こんな恋人、初めてだよ、シメオン。
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