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    オサハタ

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    オサハタ

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    半サギョの概念。

    #半サギョ

    袖返ししは──「探し物を、しているんだ」
    先輩はそう言った。
     何を? と、僕は聞いた。だけど先輩は首を横に振る。
    「分からない」
    と言いながら。
     分からないんじゃ手伝いようがない。そう呆れたら、
    「この気持ちの、名前は、何なのだろうか」
    先輩は、ただ、僕を見ていた。
    「お前に俺を、見て欲しい」
    見ている、ずっと、僕はあなたが僕を知る前から、見続けている。
    「お前に俺を、知って欲しい」
    知っている、あなたは何も、隠さないから。
    「お前のことを、知りたい」
    僕も、何も隠していない。
    「お前の、特別になりたい」
    特別、だよ、あなたは、とっくに。
    「俺はお前が、特別で、唯一で、離れたくない、離したくない」
    おんなじだ、と、思った。
    「なぁサギョウ」
    呼ばれたのに、声が出ない。
    「この、お前に──お前だけにしか抱いたことのない気持ちの、名前は、なんなのだろう……?」
    先輩はそう言うと、なんにもない、辺りを見回した。
    「見つからないんだ、分からないんだ」
    泣きそうな目で、どこを見てるの。

     僕は、ここにいるのに。

    「なぁ、サギョウ」
    先輩はもう一度、僕を見た。
     ──そう、それでいい。

     それはね──その気持ちの、名前はね──

    『   』

     夢は、そこで終わった。



     
     目が覚めて、暫くぼんやりして、それから声を出して笑った。
     そして仕事に向かって、先輩に会ったから伝えた。
     夢に先輩が出てきたと。
     先輩はどんな顔をするだろう。
     どんな英雄役で出てきたのかと興味津々で聞くだろうか。
     それとも、そうか、くらいの一言で流すだろうか。
     雑談程度の気持ちで切り出した僕に、先輩は──

     目を見開いて、黙りこくった。
     その顔は、みるみる赤くなっていく。

     どうしました? なんて声をかける隙もなく先輩はその場から立ち去った。

     なんだ、一体。

     まぁ、奇行はいつものこと。
     気にしても仕方ないなと切り替えてそのまま仕事についた僕に、先輩は暫く、余所余所しかった。
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