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    オサハタ

    長い文章はpixiv↓
    http://pixiv.net/users/35609325
    カプものR18はピクブラにだったり↓
    https://pictbland.net/beak_of_crow
    マシュマロ
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    オサハタ

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    半サギョの概念。

    #半サギョ

    袖返ししは──「探し物を、しているんだ」
    先輩はそう言った。
     何を? と、僕は聞いた。だけど先輩は首を横に振る。
    「分からない」
    と言いながら。
     分からないんじゃ手伝いようがない。そう呆れたら、
    「この気持ちの、名前は、何なのだろうか」
    先輩は、ただ、僕を見ていた。
    「お前に俺を、見て欲しい」
    見ている、ずっと、僕はあなたが僕を知る前から、見続けている。
    「お前に俺を、知って欲しい」
    知っている、あなたは何も、隠さないから。
    「お前のことを、知りたい」
    僕も、何も隠していない。
    「お前の、特別になりたい」
    特別、だよ、あなたは、とっくに。
    「俺はお前が、特別で、唯一で、離れたくない、離したくない」
    おんなじだ、と、思った。
    「なぁサギョウ」
    呼ばれたのに、声が出ない。
    「この、お前に──お前だけにしか抱いたことのない気持ちの、名前は、なんなのだろう……?」
    先輩はそう言うと、なんにもない、辺りを見回した。
    「見つからないんだ、分からないんだ」
    泣きそうな目で、どこを見てるの。

     僕は、ここにいるのに。

    「なぁ、サギョウ」
    先輩はもう一度、僕を見た。
     ──そう、それでいい。

     それはね──その気持ちの、名前はね──

    『   』

     夢は、そこで終わった。



     
     目が覚めて、暫くぼんやりして、それから声を出して笑った。
     そして仕事に向かって、先輩に会ったから伝えた。
     夢に先輩が出てきたと。
     先輩はどんな顔をするだろう。
     どんな英雄役で出てきたのかと興味津々で聞くだろうか。
     それとも、そうか、くらいの一言で流すだろうか。
     雑談程度の気持ちで切り出した僕に、先輩は──

     目を見開いて、黙りこくった。
     その顔は、みるみる赤くなっていく。

     どうしました? なんて声をかける隙もなく先輩はその場から立ち去った。

     なんだ、一体。

     まぁ、奇行はいつものこと。
     気にしても仕方ないなと切り替えてそのまま仕事についた僕に、先輩は暫く、余所余所しかった。
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    オサハタ

    DOODLE半サギョSS、ピクブラからの移動、ドチャクソに酔っ払った半田くんとまだ正気が残ってるサギョくんの話が好きなんだけどさ、って話

    【以下経緯(こっちの方が本文より長い)】
    ヘロヘロになってる半田くんが
    「さぎょう、さわりたい、したい、すきだ、さぎょう」
    って呂律の回っていない口調でぺたぺたに甘えてきてソファに押し倒されて、サギョくんも悪い気はしないというかそれなりに酔っ払ってるから
    「んー、ぼくもすきー」
    みたいな感じでぎゅうっとするんだけど、半田くんはもう正体を無くしていると分かっていて、この状態で致しても合意とはならないし自分が受け入れる側であっても強制姦淫になるなぁ、それ以前にこの人具合悪くしそう悪酔い的な意味で、とか考えているので
    「じゅんびしてくるから〜まってて〜」
    みたいなこと言って半田くんを寝床に誘導し、やや暫く己を落ち着かせてからそおっと部屋に戻り、目論見通りあどけない寝顔で眠っている半田くんに安堵しながら
    「他の人にこんなとこ見せたらダメですよ」
    なんて微笑みながらほっぺたにちゅうして自分も眠るやつ見たいママ 

    翌日サギョくんが目を覚ましたら半田くんがぎゅーっと抱き着いてて
    「どうしたの?」
    って聞いたら
    「……寝てしまってごめん」
    て悲しそうな声が聞こえたから
    「僕が寝かせたの、心配だったから」
    って半田くんの腕の中に潜り込むんだねサギョくんはね。

    ママー!!!!!!!!ママーーーー!!!!!
    宝物酒に酔って眠っている状態を、正体をなくす、というらしい、が。
    正体って、なんだろう。
    その人そのもの、素の姿、だとすれば、酔って本性が出ている状態こそ正体なんじゃないのかな。
    それを無くす?酔って?どういうこと?
    そんなことをぼんやりと考えながら眺めた寝顔はあどけなくて、柔らかくて、微笑ましくて、普段と全然違う。 
    正体を、無くす。
    正体、とは──
    もしかして、その人がその人らしくあろうとする、これが正しいとその人本人が信じ、取り繕う姿、だろうか。
    だとすれば、説明がつく、気がする。
    それが取り払われた、今。
    目の前に開け広げられている、この愛おしい寝顔は、許しのしるしだろうか。
    そうであるなら──
    「……他の誰にも、見せないでね」
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