じゃない方 じゃない方じゃない方じゃない方。
いつもそう。
優秀だけど一番じゃない方。
仲良しだけど特別じゃない方。
僕じゃ、ない方が、いつも居る。
だから慣れっこだ。
好きな人が、僕じゃない人に、ご執心なのも。
僕の好きな人はとある人の話をたくさんする。
鼻を鳴らしながらいくつもいくつも。なのに同じ話は絶対にしないのだから、その記憶力と種の多さに関心はする、けれども。
聞いていて面白くないのも、そのせいで相槌が適当になってしまうのも、仕方ないだろう?
そしてとうとう今日のこの日、その相手に対面してしまうという状況に陥らされた。
目の前にいるこの人には何の罪もない、どころか多大なる迷惑を掛けたのだから無愛想にするわけにもいかないしそれ以前に本当に申し訳ないという気持ちがある。
1946