Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    mizutarou22

    @mizutarou22

    @mizutarou22

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 69

    mizutarou22

    ☆quiet follow

    現パロ、転生パロのテラディオの短いお話です。ディオンが『♡』で喋ります。あとキャラが崩壊しています。苦手な方はご注意ください。

    #テラディオ

    大好き♡「好き♡ テランス♡ だ~いすき♡」

    「……」

     ディオンはそれはもうべたべたと僕にくっつき、離れない。冷蔵庫に飲み物を取りに行くときだったり、キッチンで料理をするときも、ディオンは今日一日中僕をぎゅっと抱きしめて『好き好き♡』と言ってくる。
     そんなディオンについ僕は『可愛いなぁ』と思ってしまうと同時に、どうしても戸惑いが心を支配する。

    「……ディオン……性格……変わった」

     昔……『前世』のディオンはこんな風に僕に愛を囁かなかった。以前は瞳でお互いを見つめ合えば言葉はいらなかった。言葉で伝えるときには『愛している』だとか『そなたと共に生きていきたい』だとか、もっと紳士的だった。
     しかし『今世』では語尾には『♡』が付いているなぁとわかるし、目をとろんと蕩けさせて、その奥にはハートが浮かんでいる。性格が変わったとしか思えない。

    「テランス……こんな私は嫌か」

    「い、嫌とかそういうわけじゃないよ。でもディオンって僕の中では『かっこいい』イメージがあって」

    「……可愛い私は嫌か」

     ディオンが明らかにしょんぼりとした顔をした。まずい。ディオンが悲しむ顔なんて見たくないのに。

    「そんなことない かっこいいディオンも、可愛いディオンも、どんなディオンも僕の宝物だよ」

     ……あ。つい大声で愛を告げてしまった。ぱあぁとディオンの頬に朱が走り、ますますディオンは僕を抱きしめてきた。

    「さすが私の夫♡ 私もテランスのこと、宝物だと思っているぞ♡」

     そしてディオンは僕の頬にちゅっとキスをした。
     ああ……もうなんでもいいや。『♡』がついているとかどうとか、些細なことだ。

    「さあテランス♡ 今度はえっちの時間だ♡」

    「ええ だって、昨日の夜あんなにしたのに」

    「お願いテランス……♡ お腹、さみしいの……♡ 奥までごりゅごりゅって……突いて?♡」

     ああ……ディオン……僕がディオンに弱いことを知ってそういうことを言う……。

    「……ディオン……わかってて言ってる 今自分が何を言っているか」

     ディオンの目の前にいる僕は狼なんだよ あっという間にディオンのことぺろりと食べちゃうんだよ

    「ふふ……♡」

     あ。わかってて言ってるな。これは。微笑むディオンが僕の手を取って、寝室へと引っ張っていく。

    「テランス」

    「……」

     突然、ディオンの声音に威厳が宿り、僕は以前の自分に戻ったかのように、身体に緊張が走る。

    「今日はずっと、私の傍にいてほしい……共に……この褥で……」

     そう呟くとディオンはベッドに仰向けになり、私を引き寄せた。ディオンを押し倒したような姿勢になりながら、僕はディオンの瞳の奥を覗く。

    「……ふふっ……」

     僕は思わず笑む。何故ならかっこよく台詞を言っても、ディオンの瞳にはハートが浮かんでいたから。感情を隠し切れないディオンが愛おしくて、僕はディオンの唇をそっと甘く啄んだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💞❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    mizutarou22

    DONEテラディオの二人がコスタ・デル・ソルへバカンスに行く話です。謎時空な現パロです。FF7リバースをプレイしていたら二人にも行ってほしくて…。リバースのネタバレは無いと思いますが一応注意してください。
    あなたが一番綺麗 遠くからさぁ……と音が聞こえる。その音は私を落ち着かせ、身体が勝手に胎児のように丸くなろうとする。しかし足を丸めようとしたところで、ふと温かい何かに当たった。そこで私は意識が少しずつ覚醒していく。目をふっと開け、視界に映ったのは……。

    「おはようディオン……目、覚めた?」

     目を開いた先にいたのは私の最愛の夫、テランスだった。テランスが微笑みながら私の髪をそっと撫でる。私はその撫でられる気持ちよさにうっとりとして、テランスがしてくれている腕枕に唇を近づけ、キスをする。

    「ああ……波の音で目が覚めてしまったようだ」

    「綺麗な音だね、ディオン」

    「ああ……」

     そう、私たちは今コスタ・デル・ソルというリゾート地へ来ている。温かい……というよりカッと太陽が照り付ける暑い気温で、ここにいる人々は薄着や水着で街中を歩いたりしていた。街も活気があり、皆楽しそうに催し物に参加したり、また様々なお店が軒を連ねており、そのなかでショッピングを楽しむ者もいた。
    2983

    recommended works