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    羽神弓槻

    @u_ga_yuzuki_miz
    封神(楊太)魔道祖師(忘羨)その他色々らくがきしております。

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    羽神弓槻

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    su様の企画に乗っかってみましたチャレンジ第二段!
    「温泉」のネタの筈。このお話は「温泉」ネタとして成立するのだろうか?

    #真冬の女体化魏嬰ちゃんまつり

    #魔道祖師
    GrandmasterOfDemonicCultivation
    #魔道祖師忘羨
    #現代AU
    modernAu
    #女体化
    feminization
    #女体注意
    Warning: Feminization

     その冬の寒い日たまたま休憩室の職場の同僚たちの談話が耳に入ってきた。
    「次の休み彼女と温泉旅行に行くんだ」
    「おーやったじゃん。しかし良く予約取れたな今の時期どこも満室だろ」
     缶コーヒを片手に盛り上がっている様子だ、もう少し声のトーンを落としてもらいものだが楽しそうだし私が何か言う権利もない。
    「いやさ、俺頑張ったんだぜ一年前から予約したんだ彼女の誕生日に合わせて」
     ふふんと胸を叩いて誇らしげに話す彼を心の中で努力が実って良かったなと言ってみた。
    「あっ藍さん、声でかかったですか、すんません」
    「いや気にするな。私は外回りに出るがそのまま直帰するから後の事は頼む」
    「分りました。おつかれさまです」
    「お疲れ様です」
    「あっ、そういえば藍さん婚約者の人と温泉とか行ったりしないですか」
     その問いかけに足が止まりしばしお互い沈黙の時間が流れた。
    「家族同士の旅行ならあるが・・・そういうのとはまた違うのだろうか」
    「全然違いますよ」
    「彼女と二人きりの温泉宿最高じゃないですか」
     同僚達にその後あれやこれやと話をされた後会社を後にした。
    『魏嬰と二人きりは休みの日に普通にあるが旅行はそういえばなかった気がしてきた』
     商談相手は兄の知り合いなのでほぼ身内に近い、軽い談笑をしながら商談取引はすんなりと終わった。
    「今度はお兄さんもご一緒にお食事でもしながら」
    「はい、兄に伝えておきます、本日はお忙しい中ありがとうございました」
     予想より早めに終わってしまい一人で街の中を歩いてみるとこんな時彼女がいてさっき同僚が話をしていた温泉の話題を言ってみたらどんな返しをしてくれるのだろうか。
    《温泉良いね、地酒で地元の美味しいものとか最高かも》
     スマホを取り出し温泉宿を検索してみるとほぼ満室に近くて驚いた、少し回り道をして旅行会社の店舗を探しパンフレットを数点手に取ってみる。
    『今はネットで検索が当たり前だから少なくなっているな、家に戻ったら検索してみるか』
     独り暮らしを始め数年家に戻って初めてかもしれない、パソコンの電源をつけ温泉宿の検索を始め外の景色が暗くなってきた時スマホの着信音で我に戻る。
    「もしもし藍湛今平気か」
    「うん。もう家に戻ってる」
     彼女からの電話で外の景色の色が変わっている事に気づく、立ち上がって部屋のカーテンを閉め、エアコンをつけながら会話を続けた。
    「今日は帰り早かったんだな・・・今近くまで来てるんだけど行っても良い?」
    「君なら確認の電話しなくても良いと言っているだろう」
    「前に行った時藍先生とお兄さんいたから・・・さ」
     そういえば以前、恥ずかしい台詞を言って遊びに来た時叔父と兄が来ていたんだっけと思い出した。
    『お前の愛しの羨羨が来たぞー全身全霊でだきし・・・・わぁああああ』
     玄関で頭を抱えてしばらく震えている魏嬰を思い出し口元をおさえて堪えた。
    「じゃあ今から行くけど何か買って来てほしい物あるか?」
    「君が飲む物とおつまみくらいかな、夕飯は今から作る事になるから簡単なものと昨日の残りになってしまうが・・・」
     分った~と元気な返事が耳に残る、さて美味しいご飯を作ろう。
     数本のお酒とおつまみの揚げ物と刺身の盛り合わせを持って彼女が笑顔で私の腕の中に飛び込んできた。
    「あー寒かった。藍湛俺を温めてぎゅってして」
    「うん」
     冷えた魏嬰の身体を抱きしめる、久しぶりの彼女の匂いだ・・・。
    「おかえり、お仕事おつかれさま」
    「ただいまそしておかえり藍湛もお仕事おつかれさま」
     少しだけ離れると魏嬰はつま先を少し上げて藍湛に小鳥のようなついばむキスをした。
    「さぁ入って、後少しでご飯が炊きあがるからそれまで居間でくつろいで」
    「はーい部屋の中もあったかい~あっこれ冷蔵庫に入れといて、藍湛の好きなスイーツあったから買っておいた」
    ガサガサと買い物袋から和菓子を取り出して手渡す。
    「覚えていてくれたんだ、ありがとう」
    「当たり前だろ、大好きな人の好きなものなんだからな」
     魏嬰はパチリとウインクして居間に向かうとまた再び戻ってきた手には旅行のパンフを持って、あっ片付けるのを忘れていたと自分の眉間に手を当てた。
    「家族と温泉に行くのか」
     藍湛はそんな魏嬰に静かに答えた。
    「後でゆっくり話そう」
    「ん?」
     夕飯をすませて二人でのんびりと時間をすごす、藍湛は時計を気にしながら先程の旅行パンフの話を始めた。
    「ふむふむ、同僚が彼女と温泉旅行に行くという話を聞いたからお前も俺と旅行してくなったって事か」
     ぐびぐびと缶ビールを飲みながら魏嬰はチラリと横に座る藍湛を観察していた、なんだか落ち込んでいる様に見える。
    「そういや俺の職場の同僚もこの前彼氏と行ってきたな、なんかご機嫌で温泉饅頭配ってたよ、あれだなムフフなことし・・」
     こういう話は藍湛苦手だったなと慌てて止めてまみのからあげにかぶりつく。 
    「家族同士の旅行は何度かあった、だが・・・」
     藍湛は顔を下に向け膝の上に握り拳を作って少し震えている。
    「だが・・?どうした何か言われたのか」
     ビール缶を机の上に置いて魏嬰は藍湛の肩に触れるくらいにくっついて顔を覗く、良く見ると耳が少し赤い。
    「違うんだ、私は魏嬰と二人きりで旅行に行った事がないと気づいた」
     ぶわっと全身が震えて魏嬰は藍湛に抱きついてその勢いのまま押し倒す形でソファに寝転がった。
    「藍湛、お前ってどうしてそんなに可愛いんだよーかっこいいけど可愛い」
    「う・・・魏嬰離れなさい」
    「やだ、落ち込んでるお前を俺がなぐさめてやるんだ」
     自分の胸をスリスリしている彼女を引き離そうとしたが必死にしがみついているのであきらめて頭を撫でた。
    「なぁ、今週の金曜の夜から泊りに来てもいいか」
     何を突然今このタイミングでそんな話を始めるんだと思いながらも、ここ最近二人きりの時間を作れなかったからか?
    「もしかして予定入ってる?」
     腕の中の彼女が首をかしげ私を大きな瞳で見つめてくる、このお願いは断れない私も二人の時間は欲しい。
    「ない。金曜の夜駅で待ち合せよう」
    「やった、大好きだぞ藍湛」
     そう言ってキスをする、彼女を家に送るまで二人だけの時間を過ごした。
     金曜日の夜、最寄りの駅で彼女を待つと少し大きめの鞄を持ってかけて来た。
    「お待たせ~あっこれ?女の子は準備するものがたくさんあるんです・・って厭離姉さんが言ってた」
    「そうか」
     彼女の手から鞄を持ち替えると笑ってお礼を言われ空いてる手を握る。
    「やっぱ大きくてあったかいなお前の手、好きすぎる」
    「君の手も好きだよ」
     藍湛の家の扉が開かれた時魏嬰が鼻をくんくんさせて私の名を呼ぶ。
    「藍湛、この匂いはもしかして」
    「うん。君が好きな蓮根と骨付き肉スープ・・・厭離さんの味にはまだかなわないけどね」
     魏嬰の鞄はいつか彼女の部屋になる予定の場所に置いておこうとした時呼び止められたて振り向いた。
    「あー待って待って、出す物があるんだ」
     一先ず鞄を居間に置くと魏嬰は座り込んで鞄からごそごそと小さな箱を並び始めた、藍湛は隣に座ってそれを眺めている。
    「温泉気分になれるだろ?ほら全国各地の湯めぐりできちゃうんだぜ」
     どこにしようかな~と鼻歌のように指差して止まった箱を掴んで藍湛に差し出した。
    「私のために?」
    「うん、あーでも俺達の為・・かな?俺も二人きりの旅行してみたかったんだけどね。結婚するまで我慢かなぁーってさ」
     えへへと真っ赤な顔で笑う魏嬰を思わず抱きしめた。
    「なんだなんだ、そんなに嬉しかったのか」
    「うん。嬉しい」
     声色から分かる藍湛の幸せを感じ取って大きな背中に手を回して耳元で囁く。
    「お風呂・・・一緒に入る?」
     無言で頷かれてそのまま横抱きにされて魏嬰は少しだけ焦った。
    「えっ、もうお風呂入るの?ご飯は?」
    「君が言った」
     ちなみに月曜の朝まで泊る事になり入浴剤はすべて制覇されてしまった。
    「まさか全部使い切ると誤算だった・・・そして藍にーちゃん跡は残すなって言ったのに・・・ファンデーションで誤魔化さないと」
     彼女が手に届ない場所は私が塗る事になった髪を上げた白い首には赤い跡が残っていて反省しながら塗った。
    「すまない」
    「まぁいいけど俺も悪かったんだし、その・・藍湛、羨羨との二人きりの温泉楽しめたか?」
    頬を染めて下を向く彼女を優しく包み込む。
    「楽しめた、ありがとう」
    「良かった・・・朝ごはん食べようか」
     静かに大きく頷いて朝食の準備を終え二人で手を合わせた、メニューは旅館で良く見る和食だ。
    「「いただきます」」
     こんな温泉気分も楽しいよね。
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