いつかの手紙※アカデミー時代捏造
※回想多め
思えばアイツは昔から、何でもないことを手紙やらハガキやらにして、遠方のおじいさんやおばあさんに送るが好きだとよく言っていた。返事が帰ってくるのが楽しみでいつもいつも待ちきれなくてと、はしゃぎながら……その話をオレにする。
あぁ、そうかよ。良かったな。と返事することしか出来なかったのに、懲りずにまた別の手紙を貰った話をしたりするもんだから、結果的にアイツの家族がどんなものなのか、興味がなくても嫌という程知ることになった。
ある日、急に
「キースは誰かに手紙、書かないの?」
という問いを投げかけられた。頭を掻きながら、
「……書くような相手がいねぇんだよ」
と濁すと
「じゃあ、俺や俺のおじいちゃんやおばあちゃんに書いてよ!」
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