ボンヌ・ニュイ「どうしよう、セバ。大変なことになっちまった!!!!」
それは、溶接している最中だった。突然、大きな声が耳元で響くのに、自然と溶接機を止めて、保護メガネを上げる。ついで、横を向いたら、見慣れた顔がそこにはあった。
エスパー野郎だ。奴がこちらをじっと見ながら、薄く口を開けて眉を下げている。
夜遅くの工房。今は、俺以外誰もいない。新武器作りに没頭すると、時間を忘れてしまうから、こんなことはザラにあるわけだが。ふと、壁にかかっている時計に目を移す。
11:15を指しており、あー、もうそんな時間か。と、再びエスパー野郎の方に視線を移した。
「……ん?お前、なんか」
相変わらずほっせー体付きをしているが、いつもよりなんていうか、更に華奢というか、丸っこい?というか。いや、一番の違和感は。
5517