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    fukuske5050

    たまに文章書きます
    その時その時でだーーーーって書きたい部分だけ書いているので突然始まって、突然終わります…
    ▪️書いてるもの
    ・どらまいどら(のつもり)

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    fukuske5050

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    明日は無口になるかもしれないので今のうち…🏃💦
    あっついねーっ🌞ていうだけの話😖
    勢いで書いたので細かいことはお許しください🍀
    ドラマイ/マイドラ

    #ドラマイ
    drabai
    #マイドラ
    mydra

    太陽さえも 足止まって太陽を睨み付けながら、あっちぃーと漏らす、低い声の独り言を聞いたのはケンチンの大きな背中の上だ。
     真冬の寒さも真夏のカンカン照りも関係ない。眠くて眠くて動けないオレを運ぶのはケンチンだ。今日も同じ。眠りこけたオレの目が覚めたのはやっぱりケンチンの背中。あちいと漏らすケンチンの背中はほかほかじっとり、触れてるところがじんわり熱い。
     落ちないように腕を回したケンチンの首筋にはうっすら汗が浮き上がる。もぞもぞとするオレに気がついたのか、ケンチンは首だけで振り返る。ボンヤリした頭に「起きたンか」とあの声が沁みる。
    「ケンチン…あちぃ?」
     言いながらケンチンの首にいっそうまとわりついた。
    「オマエだってあちぃだろ。オレ汗かいてるし。オマエ、気持ち悪くねぇか?」
     目の前のケンチンの首はうっすらと汗ばんでいる。日差しと体温と汗の混じった匂い。かすかに掠めるフレグランスなんかじゃない、内側から漂う匂い。
     気持ち悪いよりじくじくおかしなむず痒さが沸き上がる。クン、と首筋に吸い寄せられて、首に掛かるカーディガンの下から覗く肌が目についた。
     刺さる日差しにさらされ薄く焼けた首筋と、着衣に隠れ、肌から浮いたカーディガン下の隙間から覗く、若い桃と同じ色の肌。わずかに違う肌のいろのコントラストにむず痒い気持ちがわき上がる。
     何度だって目にしたそれが、なんだか急に無駄に目についた。
    『チユ』
     気がついたら目の前のそれに噛みついていて、ソレと同時にどすんと直角に落とさた。
    「痛ってぇ…」
    「おまっ…、オマエ、なんなんだ…っ」
     首筋に手をあてたケンチンが真っ赤な顔でうろたえている。そんな顔でさえ少しばかり腹がたつ。
     いつの間にか、オレの知ってる肌の色よりうっすら焼けて。なに、オレのモンに勝手なことしてくれてンの。薄く焼けた肌いろに、なんだか無性に我慢できずに噛み付いた。
     すっげぇ、うまそうなんだけど。そう言ったらケンチンはどんな顔すんのかな。ケンチンのなんか言いたそーにじとーって睨んでる顔、みてーんだけど。
    「…んだよ」
    「ん?」
    「なんか良くねぇこと考えてぇんだろ」
    「なにがー?」
     アタリだけどハズレ。良くないことなんかじゃねぇし。
    「ん!」
     尻もちをついたまま、オレはケンチンに向かって手を広げてみせる。
    「んだよ」
    「ん!ケンチン、ん!」
     両手を広げて、もう1度おんぶのサイン。
    「あー、…はいはい」
     ケンチンはあきれ顔であきらめた顔をして、ちっとも話になんねぇし、なんて言いながらしゃがんで背を向ける。そうして「ホラ」なんて言っちゃうんだ。
     ちらっとオレを伺いながら、乗んねぇの?なんて言う。だからオレは当たり前のようにケンチンの背中に、どんと乗る。体当たりするように背に乗るとケンチンはゥ、と衝撃に小さく声を上げる。
     背中にのって体重を預けてピトリと腹を摺り寄せて、ぎゅうっと後ろから抱きしめる。
     へへ、っと首もとにすり寄れば、ケンチンは首だけ振り返って眉をしかめてみせる。むうっと眉間を寄せた顔がかわいかったから、もいちど噛みつくのは我慢しとくね。また落とされたらケツが痛ーしここは外だしね。気をつけねーと、ケンチンのかわいいのが見つかっちまう。
    「あっちー」
    「だから誰のせいだよ」
    「オレのせー」
     全部が全部、オレのせい。ケンチンの背中が居心地良いのもケンチンがオレに甘いのも、全部オレのせいでオレのため。

     あっちいの、なんて言いながら、よっこいせってオレのこと落とさないように背負い直してくれるんだ。だからオレも、あっちいなって言いながら、ぴっとりケンチンの背中に張り付いた。

     今年の夏は格別暑い。ジリジリ、ジリジリ。太陽さえも嫉妬して、オレたちを離そうとする。
     残念でした。そんくらいじゃオレらは離れない。
    ちゃんとしっかり捕えとくから。だからケンチンもおとなしくオレに捕まっといて。ずっと、ずっと、ね。

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    fukuske5050

    MOURNING本誌済み
    真とワカとマ
    ※マは本誌の病状です さすったりしてます こういうことをしてよいのか悪いのか、調べていません
     顔色が悪いのは真一郎の方だ。僅かに自由になる時間さえも、病室でひとり横たわり、管に繋がれたまま意識のない弟の傍らから離れない。ただ生き永らえているだけのそれから離れない。医療も奇跡もまやかしも、真の最愛にできることはそれだけしかないからだ。
     万次郎のため。そのために真一郎の生活は費やされ自分のための時間は皆無に等しい。食べることも、眠ることも惜しいのだ。怖いのだ。少しでも目を離した隙に呼吸を漏らした隙に、必死に抱えた腕の中からサラサラと流れ落ち、万次郎が失われていく。
     蝕まれているのは真一郎の方だ。若狭にはそう思えてならなかった。

     職務の休憩時間に万次郎を見舞う真一郎に合わせて万次郎の病室を訪れる。それは万次郎のためではない。真一郎のためだ。若狭にできるのはその程度でしかない。訪れた若狭の呼び掛けに答えた真の声は枯れて夜明けのカラスのようだった。ギャアと鳴いてみせるのは威嚇なのか懇願なのかはわからない。せめて水を、そう思って席を外し、帰ってきた病室で見たものは。
    1853

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    SPOILERこの文書は『ブラックチャンネル』の、主にエピソード0について語ります。漫画版・アニメ版両方について触れます。
    コミックス最新刊の話までガッツリあるのでまだ読んでないよこれから読むよって方はご注意ください。
    あくまで個人の考察です、自己満足のため読了後の苦情は一切受け付けておりません。
    タイトルの通り宗教的な話題に触れます。苦手な方はブラウザバックで閉じる事を推奨致します。
    ブラチャン エピソード0について実際の神話学と比較した考察備忘録目次:
    【はじめに】
    【天使Bとは何者なのか】
    【堕天】
    【そもそも"アレ"は本当に神なのか】
    【ホワイト(天使A)とは何者なのか】
    【おまけ エピソード0以外の描写について】


    【はじめに】
    最近、ブラックチャンネルという月刊コロコロコミック連載の漫画にどハマりして単行本最新5巻までまとめて電子購入しました。
    もともと月刊コロコロ/コロコロアニキの漫画はよく読んでいたのですが(特にデデププ、コロッケ!etc)、アニキの系譜であるwebサイト『週刊コロコロコミック』において次々と新しい漫画の連載が始まり色々読みあさっていたところに、ブラックチャンネルもweb掲載がスタートし、試しに読んでみたらこのザマです。
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