アキラ誕!!/ブラアキ「高っっかいプレゼントとか、別にいらねぇからな」
ミーティング後、全員帰ったとばかり思っていた室内にそんな声が響いた。
声の方へ振り向けば、入口にはムスッとした顔で目を据わらせているアキラがいる。打ちかけていた急ぎの返信を終わらせ、タブレットを手にそちらへ向かう。
「何の話だ」
「オレの誕生日の話だよ。オスカーを使って欲しいもんリサーチすんな。バレバレだっつーの」
不機嫌そうな顔でも照れくささを隠しきれていないところに、口許が緩む。その僅かな変化にも気付かれてしまったようで、翡翠色の瞳がさらに瞼で半分隠れる。
「誤解だな。オスカーはおそらく、ウィルとの共犯だろう」
「え、そうなのか!?」
「俺は俺で用意しているから安心しろ」
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