Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    江 谷

    過去のあれこれを供養してます。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 19

    江 谷

    ☆quiet follow

    サシャからはじまるただの事故。
    ◆お題は『bookworm』(http://cherrydrop.nobody.jp/)さまより、【10のキスの仕方】をお借りしました。

    3,寝起き(コニサシャ)「姿が見えないと思ったら、こんな所でサボってやがる」

     山盛り積み上げてある飼い葉を枕に、サシャは厩舎裏で居眠りをしていた。

    「信じらんねぇ……。こんな暑い所でよく寝られるぜ」

     桶に飼い葉を取りに来たコニーは、持っていた桶を左手に持ち替え、汗だくで眠るサシャの肩を揺らした。

    「おい、起きろ芋女。また教官にぶっ飛ばされるぞ」

     コニーがいくら揺すっても、サシャはゲヘゲヘと不気味な笑顔で眠り続ける。

    「なんだよ、気持ち悪ぃな……。おい、マジで起きろって。またメシ食えなくなるぞ?」

    「メシっ!?」
    「いてェ!!!!」
    「……っ!!!?」

     急に覚醒し起き上がったサシャの顔が、コニーにぶち当たった。詳しく言うと、サシャの口(歯)がコニーの額にクリティカルヒットしたのだ。
     コニーは額を両手で押さえて座り込み、サシャは口元を押さえて前にのめった。
     カラコロ……と桶の転がる音がする。

    「クッソ痛えな、この芋女っ! なにしやがる!!」
    「そっ、そっちこそ、よくも私の干し肉を……!」
    「肉なんかねぇ!!」

     コニーは額から、サシャは唇から血が滲んでいる。
     お互いが痛ぇ……と呟きながら血を拭っていると、遠くで号令が聞こえた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator