あのポーズ「魈」
「はい、ここに」
鍾離に呼び出され、魈は直ぐ様そこへ駆けつけた。降り立った先は瑶光の浜のワープポイント付近であり、鍾離は腕を組んで立っていた。日が昇り、煌めく朝日が眩しい。今日は良く晴れた日なのだな。と鍾離のキラキラ光る背中を見ながら魈は思った。
「旅人に写真機を借りたのだが、少々撮りたいポーズがあってな。お前の力を借りたくて呼び出してしまった。急にすまない」
わざわざ呼び出されたくらいなのでどんな一大事な急用かと思ったのだが、それ程大事ではなさそうで魈は安心した。被写体になるのは少し遠慮願いたいところではあるが、鍾離を撮る。ということであれば、なんとか任務は遂行できそうではあると思った。
「……鍾離様を撮れば良いのでしょうか?」
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