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    shimajun

    るろ剣寄りの沖斎とかについてなんか垂れ流すぞ!ジャンルが違ってたらごめんな!

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    shimajun

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    できたらめっちゃ健全だった。
    現パロ、沖斎、外は大雨。
    何も起きないはずがなく──

    #沖斎
    okisai
    #るろうに剣心
    rurouniKenshin

    「恋人は嵐に乗って」 天気予報が大きく外れたくらいで怒りはしない。折りたたみ傘でも携帯しなかった自分が悪いのだと、斎藤はマンションの自宅ドアの前でため息を吐いた。タバコはすっかり湿り切っていたので、本当にため息だけだ。
     ガチャリ。
     わざわざ施錠を外しドアを開けてくれた沖田に、「すまない」と、無意識に謝罪の言葉が漏れた。出張土産も、ビニールの雨除けの甲斐なくぐっしょりと濡れていて、ほとほと残念な気分になって来る。
     今回の出張は斎藤だけだったので、沖田は金曜と土曜と、二人住まいの家を一人で過ごしていたことになる。
     二日ぶりに会った沖田は、心なしか嬉しげにも見える。
    「お帰りなさい……わ! 随分濡れましたねぇ」
     斎藤の荷物を受け取る傍ら、沖田はバスタオルを斎藤に持たせた。スーツはおろか、シャツや下着に至る全てが濡れて肌にぴたりと張り付く感触が甚だ不快で、斎藤はすぐさま洗面所へと飛び込んだ。
    「先に脱ぐ」
    「あ、——てますよ」
    「ん? なんだって?」
    「お風呂——てますよ」
     先ほどよりも雨足が強まって、斎藤は浴室のドア越しに雷光が差し込む様を見た。約三秒後、落雷の轟音で洗濯機が振動する。これはもう、嵐だ。
    「今、近くに落ちましたね」
     斎藤が雷鳴に気を取られてる間に、沖田が洗面所に入ってきた。
    「雨音が激しくて斎藤さんの声が聞こえないんですよ。お風呂、沸いてるんで」
    「ああ、さっそく入らせてもらう……、なぜ君も脱いでるんだ?」
     灰色のパーカーを捲り上げ、首から抜き去った沖田と濡れたネクタイを解いた斎藤の視線が合う。「折角だから一緒に入ろうかなぁって。いいでしょう?」
     と、沖田が斎藤の濡れたシャツの上に指を滑らせる。濡れそぼった布地の向こうから主張している、斎藤の両胸の頂を親指の腹でクルクルと円を描くように撫でれば、斎藤の耳朶は面白いほど簡単に朱に染まる。
    「……最初からこのつもりだったな?」
     眉間に思い切り皺を寄せ、斎藤は沖田を見おろした。
    「そういうわけじゃないんですけど、斎藤さんの顔を見たら、なんか嬉しくなっちゃって」
    「……」
     カラリと、事もなげに言う。こういう奴だ、この男は。斎藤は、先ほどより熱いため息を吐きながら、そう思った。
     この間にも雨音はどんどん強くなっている。沖田が、今度は斎藤の身をよじ登るように、耳元に口を寄せてきた。
    「こんな大雨なら、お風呂の中で斎藤さんがどんなに騒いでも、外に聞こえませんしね」
     さり気にとんでもないことを言われたが、とにかくこの雨に冷え切った体をさっさと風呂とセックスで温めたくて、斎藤は沖田を首元にぶら下げたまま、やや乱暴に張り付いた衣類を次々と脱ぎ散らかした。普段なら、こんなことは絶対にしない。
     そのまま、斎藤は恋人と二日ぶりに熱い口付けを交わした。
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