果たして嘘か真か「藍湛!」
名前を呼ばれ読んでいた参考書から視線をあげるとニコニコとクラスメイトの魏無羨が寄ってくる。
「どうした?」
「聞いてくれよ! 今日俺ここ来る時に告白されたんだ!」
バキッ
突然の告白に手の中のシャーペンを折ってしまった。
「ん、バキッ? あっ! お前何やってるんだよ。手怪我してないか?」
藍忘機の手の中で無惨に折れたシャーペンを彼の手から取り上げながら怪我がないかを確認する。
「君は……」
「ん?」
「君は、その……告白された人と付き合うのか?」
「んー、まだ返事してないんだ。帰る時に返事する予定」
「……」
「藍湛、お前もしかして俺のこと……」
黙ってしまった藍忘機に何かを気付いたように言葉を切る。
藍忘機は自分が魏無羨の事をどう想っているかがバレたのかと表情を強ばらせ次の言葉を待つ。
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