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    20220218 ランガ、恋人自慢みたいなの堂々するけど一番聞いてほしい部分の前で「待て待て、今なんて?」「だから俺が悪のスケーターと不利な勝負をしなきゃいけなくなったから愛抱夢が窓を破壊して」「何???」みたいな感じで脱線するのであまり満足行くまで語れないのが悩み

    ##明るい
    ##全年齢

    俺のかっこいい恋人 恋人のことを一言で表すよう求められたならまあかっこいい人と答えるだろう。本人が喜ぶからというのもあるけどかっこいいと思っているのも事実だし、そう思われたくて努力していることも知っているので。それくらいの優しさならいくらでもあげられる程度には自分は彼の恋人なのである。
    「愛之介ー……俺そろそろ朝ごはん食べたいかな……」
    「……もう少し……」
    「それさっき聞いた……」
     同じ時間に目覚めて偶然だねなんて言葉を交わしていたのが懐かしい。あれから彼に一体何が起こったのか。全く分からない。確かなのは座ったままの身体にもたれてくる重みだけだ。
    「本当どうしたんだよ愛之介。もしかして具合悪い? 昨日はしゃぎすぎた?」
     数ヵ月ぶりの一日休みに合わせて二人考え抜いたプラン。全力でこなしたアレが負担になったかと思いきや彼は否定し悲しげに呟いた。昨日に戻りたい。なるほどそっちか。
    「……今気付いたんだけど、今日も休みな気がする」
     流石に分かる。これは嘘。しかもその場しのぎにもならない雑さ。寝起きとはいえ彼がこのレベルを持ち出すのは珍しい。それだけ昨日楽しめていたのかと感慨深くなる一方少々やりすぎたかと反省も感じる。責任をとらなくては。
     被さっていた前髪を分け額に唇をあてる。ころころと彼は笑いじんわり温まった声で君ご褒美なんか覚えたのと言っていたけれど休みなら痕付けて良いよねとこちらが尋ねた瞬間にすっと声を止め身を離した。一連の動きはあまりにも速かった、思わず笑ってしまうほど。
    「うそつき」
     言葉ついでに頬へキス。でも俺も同じだよ、今日も一緒に居たいね。囁けば敵わないなと目尻が下がる。
     本気でないことなんて知っている。自分自身を誇れなくなるような選択をかっこいい人はしない。けれどたまには言いたくなる気持ちも分かるからちゃんと聞くし聞き終えたなら思い出す手伝いをする。そうして彼が彼の望む彼へ戻って行くその瞬間の顔が好きだ。表したりはしない。恋人同士の秘密なので。
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