小次郎が体調を崩して一日中クッションの上で寝込んでいた。心配そうに見つめる肖を見てはなう、と弱々しく鳴いていた。ご飯は食べるしおやつも食べたりするけれどいつもの様に活発な動きはしておらず、肖も体調が悪いのを分かって静かに、その場を離れずに一緒に寝転がっていた。悲しそうに「ぴぁう…」と呟いてはぽすぽすと優しく撫でてぴっとりとくっついている。
「…なぁう」
「んぱゅ…ぅ…」
「なぅ」
すりすりと顔を近付けて話し合うのを見て、そっとしておく。今は下手に手を出さない方がいいかもしれない。けれどいつ吐いたりお腹を下しても良い様に用意だけはしてあるけれど、猫を飼うのは小次郎が初めてだったタケシはとにかく心配で仕方がなかった。
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