マシュマロ爆弾その1 白い天井を見上げながら悠仁は過去のことを思い出した。
「ねぇ、悠仁。実はお願いがあって……僕とデートしてくれないかな? あ、無理しなくていいからね。僕、悠仁が嫌がることはしたくないんだ。悠仁の年齢からしたら僕なんておじさんでしょ」
「別に先生とのデート、嫌じゃねぇよ? 寧ろ楽しみなんだけど。あと俺、先生のことおじさんなんて思ったことねぇからさ」
「ありがとう。でも、僕達は大人と子供の関係だ。本来であれば僕は君を保護する立場にある。ちゃんと確認しないとね、大人として」
と、当時は悠仁に優しく微笑んでいた。
それが今はどうだ。数回のデートを得て恋人になった五条は豹変してしまった。否、これが彼の本性だったのかもしれない。
「なぁ、ゆうじぃ。どこ見てんだよ。折角ベッドの上でいちゃいちゃしてんのに僕意外見るなんてさぁ。オマエ、僕を煽るの上手いよねぇ」
「ッ、先生……!」
悠仁の額から伝う汗を舐め、空色の瞳を爛々と輝かせながら五条は鋭く尖った歯を覗かせる。
「明日、部屋から出さないから覚悟しといて」
(やっぱり性格変わってね⁉ というか! これ以上は俺の体力がもたん!)