喧嘩したらぬいに場所取られた司くんと喧嘩した。
それは些細なことで。
なにで喧嘩したのかって?
……司くんが作ってくれたカレーの中には形の残った忌々しいやつがゴロゴロと入っていた。
司くんが忙しいのに作ってくれたものを残すのは嫌だったが、その時の僕は寝不足がたたった上、虫の居所がかなり悪かったようでその忌々しい野菜というものが入ったところを除け、食べ席を立とうとした。
司くんはいつもなら少しは頑張って食べるはずの僕の様子を見て心配したのだろう、
僕に問いかけた。
「類、どっか具合悪いのか?いつもなら少しでも食べてくれるのに…」
そんな司くんの心配を余所に僕は無視してリビングから出た。
ほんと、あの時なんであんな態度をしたんだろうか…
その後、昼御飯も作ってくれたがやはり野菜が入っていてまた残した僕に、司くんはついに怒り出した。
「なんで今日はそんなに機嫌が悪いんだ!?
野菜は少しも口にしないし、無視するし!何かあるなら言わんか!」
「……別に。」
「…〜ッ!もう知らん!お前に飯作らない!
類のバカ!大嫌いッ!!」
「…ッ!つ、つかさく」
ハッとして司くんに呼びかけるも怒ってリビングから飛び出た司くんは自分の部屋に引きこもってしまった。
しばらくして出てくると思ったが全く出てこなくていても立っても居られなかった僕は司くんの部屋へと踏み込んだ。
司くんはベッドの上で僕そっくりのぬいぐるみをギュッと抱きしめながら涙を溜め、眠っていた。
寝顔が可愛い…じゃなくて!