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    野イタチ

    @itcnomaho
    成人済腐/いろんなジャンルを書きます/今書いてるのは兼堀・進京・ガエアイ·花憐·おおこりゅ(大こりゅ?包こりゅ?)

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    野イタチ

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    包こりゅ/おおこりゅ
    キス22箇所11個目、腕(恋慕)です
    まだ、ふんわり両片想いの二振りです。

    ##おおこりゅ
    ##キス22
    #刀剣乱腐
    swordCorruption
    #おおこりゅ
    #包こりゅ
    envelope

    十一、腕(恋慕) 畑当番の終わりかけだった。
     「大包平。血が出てる」
    小竜は大包平の腕をとった。赤い筋が出来ている。
    「小枝にでも引っかけたのだろう。舐めたら治る」
    小竜はじっとその傷跡を見て、顔を近づけた。それから小竜はペロリとその傷を舐める。
    「なっ」
    大包平は分かりやすく驚いた。
    「だって、舐めると治るって言ったじゃない」
    小竜は、ニヤニヤと大包平の顔を見る。
    「言ったが、それはそういう意味ではなくてな」
    「分かってるよ。ちょっとからかってみただけ」
    小竜の舌には、まだ大包平の血の味が残っている。大包平はため息をついた。
    「おまえはいつもそうだ」
    大包平は小竜の顔を見るが、小竜は前を見ていたので、綺麗な横顔しか見れなかった。
    「誰にでもこんなことをしているのか?」
    「うーん、どうだろう」
    小竜はアハハと笑う。本当は大包平以外にこんなことはしない。彼に少しで近づいていたいから、チャンスがあれば、からかっているという理由を立ててこういうことをしている。
    「あまり、他のやつにはやるな」
    小竜は目を丸くする。それはどういうことだろう。
    「他のやつが、驚く」
    大包平は頬を掻いた。小竜は、緊張を和らげるために、ごくりと唾を飲み込む。
    「……なら、大包平ならいいんだ」
    小竜は平静を保って言った。横目で大包平を見る。彼は、困った様な顔をしていた。
    「まあ、そういうことになるな」
    大包平の頬が少しだけ赤いのは、なぜだろう。小竜は、大包平から、目を逸らす。これは都合のよい解釈をしても、いいんだろうか。小竜は、自分も頬が熱くなってしまうのを止めることはできなかった。
     微妙な沈黙が流れる。なんとか、頬の熱を冷まして、沈黙を破ったのは小竜だった。
    「楽しみが増えた」
    小竜はまるで面白半分のような口調でそう言った。
    「どういうことだ?」
    大包平は小竜の方を見る。小竜は笑っていた。
    「思う存分、キミをからかえるからさ」
    「それも困るな」
    大包平の頬はまだ赤い。
    「どうして?」
    小竜の質問に大包平は言いよどむ。
    「それは、その……なんだ……」
    ニコニコと小竜は大包平を見た。心音が速くなっているのを、大包平に気づかれないよう、小竜は願った。
    「まあいいや」
    小竜は大包平と腕を組む。
    「小竜!」
    「これくらい、からかってる内には入らないでしょ?」
    「だがな」
    小竜は大包平と腕を組んだまま、半歩くらい先に行く。小竜は本当に嬉しそうだった。
     小竜が喜んでいるなら、まあいいかと大包平も歩き出した。
     組んだ腕に大包平の重みを感じる。相変わらず、小竜は微笑みを絶やさないで、内心思う。自分が彼に恋をしているなんて、誰にも教えたくなかった。
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    野イタチ

    DONEこのタイトルで書くのn回目なんですけど、好きだから使っちゃう。
    おおこりゅのピロートークです
    三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい明け方、大包平は目を覚ます。遠くでカラスが鳴いている。まだ部屋の中は青く、陽は昇っていないようだ。大包平の腕の中で眠る小竜を見る。彼はまだ起きそうになかった。
     夏至を抜けたいえ、昼は長く、夜は短い。二人で居ればなおのこと。起こすのも何かと大包平は思っていたが、指先が勝手に小竜の金色の髪を梳いた。ざんばらな猫っ毛は、髪を結っていないと、頬に落ちて邪魔そうだった。大包平はその髪を耳にかけてやる。その感触なのか、小竜がもそりと動いた。起こしてしまったのかと思ったら、大包平の胸の方に身体を寄せる。
    (いつもは甘えてこないのに)
    小竜の微かな仕草を見逃してしまうと、彼は本当にそっけない。だから、毎日小竜を見ていることになる。大人しくなるのは閨の中くらいか。小竜の髪を弄びながら、大包平は小竜の枕と化している、自分の腕を見る。そこには小竜が齧った痕が付いていた。日に日に小竜の噛み痕が増えていく。情事の時、小竜は尖った犬歯で、思いっきり噛んでくる。それは大包平が小竜に付けた赤い痕よりも、長く残る。数が増えるたびに、あまりまっすぐに話さない彼の、愛情のようで、大包平は嬉しかった。
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