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    野イタチ

    @itcnomaho
    成人済腐/いろんなジャンルを書きます/今書いてるのは兼堀・進京・ガエアイ·花憐·おおこりゅ(大こりゅ?包こりゅ?)

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    野イタチ

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    包こりゅ/おおこりゅ
    キス22箇所12個目、首筋(執着)です
    どっちもどっちな二人。ある意味、竜くんサンド

    ##おおこりゅ
    ##キス22
    #刀剣乱腐
    swordCorruption
    #おおこりゅ
    #包こりゅ
    envelope

    十二、首筋(執着) それは触ってはいけないものだった。彼を彼たらしめている部分であり。長い金髪から覗くそれは、ときに美しくときに愛らしい。でもそれは小竜の完全な所有物で。触れることはおろか見ることすら彼の許可がいる。もっとも出し惜しみをしているわけじゃないから、言えば気さくに見せてくれる。それでも、小竜の竜は彼の髪よりも触れるのが難しい。
     その日は季節外れの暑さで、二人は浴衣姿で縁側で夕涼みをしていた。空のてっぺんが黒くなるころ、ようやく風がひやりと通り抜けるようになっていく。
    「暑かったねえ」
    小竜は団扇でゆっくりと自分を扇ぐ。
    「まったくだ。倒れるかと思った」
    大包平は小竜の方へ身体を倒して、小竜の膝に頭を預けた。今日の大包平は畑当番に始まり、馬小屋の修繕の手伝いやら、外での力仕事ばかりをしていた。
    「おつかれさま」
    小竜は団扇を大包平の方へ向ける。小竜が酢飯を作るときのように素早くパタパタと扇ぐので風が目に痛かった。
     大包平は手を伸ばして小竜の首に触れる。頸動脈が脈打っている。そこに重なった竜は別の生き物のようだった。
    「好きだねえ」
    竜を撫でる大包平に小竜が言う。大包平は理由をいくつか考えたが、どれも正解じゃないので、代わりに小竜のあごをくすぐった。小竜はふふっと笑う。そして、大包平の指先はまた竜へ戻る。
    「もし」
    「ん?」
    大包平の声に小竜は耳を傾ける。
    「誰にも触らせるなと言ったら?」
    小竜はきらんと目を輝かせる。
    「OKするよ」
    「本当か?」
    小竜の即答に驚いて大包平は跳ね起きる。
    「そんなに驚くことかい?」
    「いや、」
    そんな独占欲に小竜がつきあってくれると思わなかった。大包平は頬を掻く。
    「好きな人が自分の好きなところを好いてくれるのは嬉しいよ」
    にこっと小竜が笑った。
    「小竜」
    大包平の唇が小竜の唇に迫る。小竜はそれを手のひらで止めた。
    「今はここだろ?」
    小竜は自分の竜の頭を指でさす。大包平はくすっと笑って、その頭に口付けた。
    「そこに唇で触れていいのはキミだけだからね」
    小竜はそう言って、大包平の背中を抱いた。
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    野イタチ

    DONEこのタイトルで書くのn回目なんですけど、好きだから使っちゃう。
    おおこりゅのピロートークです
    三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい明け方、大包平は目を覚ます。遠くでカラスが鳴いている。まだ部屋の中は青く、陽は昇っていないようだ。大包平の腕の中で眠る小竜を見る。彼はまだ起きそうになかった。
     夏至を抜けたいえ、昼は長く、夜は短い。二人で居ればなおのこと。起こすのも何かと大包平は思っていたが、指先が勝手に小竜の金色の髪を梳いた。ざんばらな猫っ毛は、髪を結っていないと、頬に落ちて邪魔そうだった。大包平はその髪を耳にかけてやる。その感触なのか、小竜がもそりと動いた。起こしてしまったのかと思ったら、大包平の胸の方に身体を寄せる。
    (いつもは甘えてこないのに)
    小竜の微かな仕草を見逃してしまうと、彼は本当にそっけない。だから、毎日小竜を見ていることになる。大人しくなるのは閨の中くらいか。小竜の髪を弄びながら、大包平は小竜の枕と化している、自分の腕を見る。そこには小竜が齧った痕が付いていた。日に日に小竜の噛み痕が増えていく。情事の時、小竜は尖った犬歯で、思いっきり噛んでくる。それは大包平が小竜に付けた赤い痕よりも、長く残る。数が増えるたびに、あまりまっすぐに話さない彼の、愛情のようで、大包平は嬉しかった。
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