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    野イタチ

    @itcnomaho
    成人済腐/いろんなジャンルを書きます/今書いてるのは兼堀・進京・ガエアイ·花憐·おおこりゅ(大こりゅ?包こりゅ?)

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    野イタチ

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    #ひらいて赤ブー
    刀◯乱◯・小竜受けオンリー
    『旅する竜の拠り所』
    次回の開催をお願いします。
    投稿とRT集計らしいので、RTだけでもお願いします!
    包こりゅ/おおこりゅのキス22箇所、十三の手首(欲望)です。若干流血注意です
    戦場っていろいろむきだしになっちゃうよねって話

    #包こりゅ
    envelope
    #おおこりゅ
    #刀剣乱腐
    swordCorruption
    ##キス22
    ##おおこりゅ

    十三、手首(欲望) 戦場の風はいつも熱く頬をなぶる。小竜は全身でその風を受ける。風はいつも同じ匂いがした。
     今回の出陣は快勝とまではいかなくとも、苦戦はしなかった。部隊の士気も高かった。しかし早い段階で馬の脚をつぶされてしまった。機動が落ちた分、いくらか向こうの手数が多くなってしまった。深い傷は避けられたが、全員があちこちに手傷を負う羽目になってしまった。
    「怪我はないか?」
    「キミこそ」
    「かすり傷だな」
    そう言いあう二人の顔には、言うとおりかすり傷が何か所かついていた。
    「他のみんなも同じ感じだねえ」
    小竜が他の刀を見回す。
    「損害としては軽微といったところだろう」
    「手入れ部屋には微妙なあたりだね」
    頬の傷からあふれた血をすくって舐めながら小竜が言った。鉄と人間でしか持ちえない脂の味がする。
    「おまえのそれは入れてもらえ」
    大包平は小竜の腕を指さした。左腕の防具の下あたりがざっくり切れていた。
    「見た目が派手なだけだよ。そんなに深い傷じゃない」
    だがと大包平の目が言うので、小竜はポーチからいくつか治療に必要なものを取り出すと、大包平に渡した。
    「薬を塗ってくれる?」
    とはいっても、戦闘は終わっているので、のんびり養生などしてられない。大包平は小竜の傷口を少しの水で流して、薬を塗って包帯を巻いた。
    「ありがとう」
    小竜が礼を言う。大包平も答えるように微笑んだ。
     馬がダメになってしまったから、帰りの場所までは徒歩の移動だ。足場が特別悪いというわけではないが、戦闘の疲労が濃い。重たくなった足で部隊はぞろぞろと帰路へ着く。
    (触りたいなあ)
    前を行く大包平の背中を見ながら小竜は思った。土埃に汚れているが大包平の背中には傷は一つもない。小竜はふと以前、何かの折にその背中に大きな線状の傷がついたことを思い出す。あれはひどい撤退戦だった。思い出すとその時の傷が痛むような気がした。
    (おなじ)
    風が吹く。それは生臭く生温い。戦場など足元を見ればいつも同じだ。今日ついたばかりの小竜の左腕の傷が痛んだ。血と混ざった薬の臭いがする。今日だって、たまたま運よく敵に勝てただけなのだ。いつだってもしかしたらが転がっている。
     そんなことに気を取られていたのだろうか、小竜は足を滑らした。
    「大丈夫か?」
    前を行く大包平は振り返って、地面に尻餅をついた小竜を見る。
    「平気。転んだだけ」
    「掴まれ」
    大包平が右手を差し出す。その右手の袖が、手袋ごと切れていた。破れた皮手袋を伝って血が一滴落ちる。宙を転がるそれは真ん丸な宝石のように小竜の目に映った。ここは戦場。生も死もそのほかも渦を巻く。
     小竜の胸の奥から塊のようなものがわきあがる。
    「小竜?」
    小竜は、大包平の、利き手の、柄を握ってよく使い込まれた手袋の、その隙間から覗く素肌を、ちらりと血よりも赤い舌で舐めた。
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    related works

    ヲしお

    DONE #ひらいて赤ブー 添付用
    銃独オンリー、参加したいです。
    23時45分。

     華やかな色彩から一転、リビングのテレビ画面はライトアップされた寺院を映し出した。
     画面越しに除夜の鐘が響く。
     その音を合図にしたように、伊弉冉一二三はソファーから腰を上げた。
    「センセェー、お茶でも飲みます?」
    「そうだね、頂こうかな。こんなに美味しい年越しそばを食べたのは初めてだよ。ありがとう、一二三くん」
     神宮寺寂雷は「ご馳走さま」と一二三に微笑んだ。
     テーブルからスマホを取り画面を見るが、そこにはただ現在時刻が映し出されるだけだった。
    「なぁ、どっぽちんは?」
    「…………」
    「どっぽぉー? お茶いらねーの?」
    「えっ!」
     物思いにふけていた観音坂独歩は、一二三の呼びかけに、あやうくスマホを取り落としそうになった。
    「お、お茶? いっ いる!」
    「りょ!」
     一二三は敬礼するような仕草をすると、そのままキッチンへ行ってしまった。
     日勤で終わりだという寂雷を誘い、一二三も今年の年末は珍しく休みで、3人で夕食を取ったところだ。
    (入間さんは、今夜は夜勤だって言ってたしな……)
     独歩も立ち上がり、リビングを離れた。
     廊下はひんやりとしていて、独歩は肩を 2370

    recommended works

    NanChicken

    MOURNING結局らくがき漫画にして上げたたぬ歌まんがの元にしたSSを供養
    文章のほうがセリフいっぱい入れられるところがメリットだねぇ
    「ったく、ついてねぇ。追いつかれるぞ」
    本丸への転送ポイントまでもうあと少しというところで、同田貫は来し方の空を振り仰いだ。天空まで立ち上がり広がった鉄床雲の先からゴロゴロと響く重低音は、雨の到来を告げている。
    「お前さんがが寄り道なんぞするからだろ歌仙」
    言われた方は平然として
    「あの店のは絶品なんだよ」
    と応えた。
    あっさり済むはずの短い遠征。夕立の前に帰れる筈だった。
    ポツ、ポツ、と地面に染みが描かれる。
    「ああ、もう来やがった」
    みるみる強くなる降りに、ふたりは急いで大樹の木陰に逃げ込んだ。通り雨ならばいずれ上がるだろう。
    歌仙の手の内には、竹皮で包まれた硬豆腐。江戸への遠征の帰り道、これまでも時折食卓に上ってきたそれは、豆腐にしてはしっかりした歯応えを持つ、古いタイプの食材だった。
    「戻ったら、木の芽の味噌で田楽にしようか。君の好物だろう?」
    「呑気なもんだな」
    そういえばいい酒もあったな、と同田貫が思った刹那、閃光で周りが真っ白になった。
    落雷か?慌てた瞬間に目に焼き付いた見覚えあるシルエット…敵大太刀それは確かに歌仙のすぐ向こう側に立っていた。
    瞬時に眩さは去り、暗反 1314